自分の為に書き続けるブログver4.0

自分のために、残しておく。    建築設備/バイク/東京/音楽/旅/AI/暮らしの道具

台本は完璧だった。私が一度も読んでいなかっただけで。

社員向けの研修で講師をした。受講者は100人を超えた。

PowerPointでスライドを作るのも、人前で講師をするのも初めてだった。

その初めてが、丸一日の社員講習だった。

惨敗だった。

 

一週間で、丸一日の教材を作った

講習は、給水、給湯、排水・通気、屋外排水、消火の5章。講義260分、演習問題90分。

通常業務と並行していたため、まとまって準備できたのはお盆休みしかなく、それでも結局足りなくて、業務時間も丸2日ほど使ってスライドを作った。

モデル物件を一棟でっち上げ、設定した人員から、受水槽の選定、ポンプの選定、汚水槽容量の算定などを実際に計算した。それを7問の演習に組み直し、問題用の図面も引いた。

スライドは100枚近く。

 

法令は原文に当たり、事故事例も一次資料まで遡った。

作業には三種類のAIを使ったが、出てきたものはすべて自分で確認し、自分の思いが入るように、順序や内容を直した。

 

スライドは、基本的に1スライド1メッセージ。下端には、そのスライドで「伝えたいこと」を結論として入れた。

スライドを見られれば、今何を話す場面なのか分かるようにしたつもりだった。

全てのスライドが完成したのが、本番前日。もう嫌な予感しかない。

 

そのような理由で、講師用のトークガイドも作った。

完成したスライドをAIに読ませ、話す順番、図の見る場所、実務とのつながり、目安時間などを整理したものだ。

台本ではない。普段はスライドを見て話し、言葉に詰まったときだけ確認する。そのための予備だった。

そして私は、本番まで、そのガイドを一度も通して読んでいなかった。もう嫌な予感しかしない。

 

時間は合った。だからどうした

当日の時間配分は、ほぼ設計どおりだった。大きく押しもせず、余りもしなかった。

だが、時間は制約であって、講習の目的ではない。

器具給水負荷単位の集計では、説明に失敗した。

器具ごとの数値を系統ごとに足し、その合計から管径を選ぶ。

その手順を、演習を解ける形で説明できていなかった。

私は説明したつもりだった。だが、受講者には伝わっていなかった。説明が足りないままスライドが進んだから、予定どおりに終わっただけだった。

 

100人には見えて、私には見えなかった

当日は、自分の画面にスライドを全画面で表示し、Teams共有するつもりだった。

講師用PCからTeamsへスライドを共有し、会場側のPCで受けて、私の背後にあるスクリーンへ投影する構成。

受講者には見えるが、講師席からスクリーンは見えない。。

 

普段は複数画面で作図しているので、同じようにできると思っていた。

ところが本番がはじまって。想定どおりに全画面表示できないことが分かった。

Teamsの共有対象に、全画面でもウィンドウでもパワポスライドの画面が出てこない。

スライドのファイル名は表示されていたので、それをクリックしてみると、Teamsの画面の中に小さくスライドが表示されるだけであった。

 

表や図を拡大すると、Teamsの中の小さいスライドは、端のほうが見切れてしまった。

共有相手には全画面で見えているのに、なんで私の見ている画面はこんなのなんだ。

スライドに書いている文字も、肝心の端に書いた「伝えたいこと」も見切れて見えなくなってしまっている。

なんでこんな仕様なの? 初見殺しか?

 

後から調べると、PowerPoint Liveというらしい

発表者の画面にノートやスライド一覧を出す代わりに、その表示はTeamsのウィンドウの中に収まる。

私の画面が小さかったのは、そういう作りだからだ。

デスクトップ(画面)を共有すれば、自分の画面もそのまま全画面のスライドになる。でも焦っていた私は、この時これに気が付かず、そういう仕様なのだと思いこんでいた。

 

そこでiPadを開いてトークガイドに頼った。

作っておいた判断は間違っていなかった。実際、それがあったから、辛うじて進んだ。

ただ、本来は困ったときだけ見るつもりだったものを、想定以上に使うことになった。しかも読むのは当日が初めてだった。

内容はわかっている。元はAI生成とはいえ、全部自分で修正している。

それでも、未読のガイドから必要な箇所を探し、十分に見えないスライドを説明するのは難しかった。

言葉がまとまらず、説明が長くなった。緊張すると、予定していた話も出てこなかった。

講習を終えて帰宅すると、そのまま翌朝まで眠った。懲り懲りだった。

 

足りなかったのは、話すための準備だった

・PowerPointを本番と同じ環境で共有して試していなかった。

・いつもと違う会場に電車を降り損ねて会場入りが15分遅れ、事前確認の時間も失った。

・トークガイドも読んでいなかった。

・前日までスライドを修正し、毎日3時間ほどしか寝ていなかった。資料を完成させることに時間を使い切り、実際に話せるか確認する工程が最後に落ちた。

・通して話す必要があるのは、講義の260分だ。それでも、一度通すだけで260分かかる。そのリハーサル時間を残せない作業量だった。

・1スライド1メッセージでも、100枚あれば100のメッセージになる。講義全体としては盛り込みすぎていた。

 全て伝えたい内容なのだが、そこから20%~30%ほど削り、その時間を重要な説明や、受講者が考える時間に使うべきだった。

 

次にやること

もう講師の話しがまわって来ることはないだろうが、次にパワポで何か発表する機会がまわってきたら・・・

・最初にリハーサルの時間を確保する。その残りで作れる量まで、内容を削る。

・本番前には講義部分を一度声に出して通す。

・会場では、PowerPointを全画面で表示し、Teamsの操作画面と分けられるか確認する。

・トークガイドも一度使っておく。ガイドは今回、実際に役に立った。だが、ガイドがあれば練習しなくてよいわけではない。

 

最後に余った時間でリハーサルをするのではない。

先にその時間を取り、残った時間で伝えられる量まで削る。

それが伝える、ということだろう。

東京都の納付書、Pay-easyってこんなに便利だったのか。楽天銀行でネット支払い。

Pay-easy(ペイジー)の便利さに、最近ようやく気づいた。

 

最初に使ったのは、都立図書館の郵送複写サービスだったと思う。

東京都の納付書には、

「東京都指定金融機関」
「東京都指定代理金融機関」
「東京都公金収納取扱店」

などと書かれている。

これが困る。

普段使っている銀行から普通に振り込めばいい、という感じではない。

かといって、平日に仕事を抜けて銀行の窓口へ行くわけにもいかない。

これ、どうやって払えばいいんだ?

 

用紙を見る限り、ネットバンクではだめっぽそう。

んじゃ、公金収納取扱店ってどこだ?
金銭出納員って誰だよ、都庁にいるの?

銀行振込用紙が届くような買い物自体まれだけど、それでも楽天銀行の振込で済ませているので、今回はひどく億劫に感じる。

あぁ、面倒くさい。

 

うーん。

用紙を睨むと、Pay-easyという見慣れない文字がある。

 

Pay-easyって何だ?

よく分からないので、当時の私には、Pay-easyの方がむしろ面倒な支払方法に見えた。

いや、それを調べるのを面倒に感じたのかもしれない。

 

しかし、他に有効な手もなくChatGPTに聞き、Pay-easy対応ATMを探して、そこで払えば良いことが分かった。

そして、対応ATMは通勤で使う駅にあった。

それならまだ楽だ。

しかし、端末を操作した私はがっかりする。

そのATMでは、その銀行のキャッシュカードが必要だった。

私は楽天銀行メインで、他の銀行のカードは持って歩かない。

あぁ、面倒くさい。

いつまでも納付書を持ち歩くのも嫌だ。

翌日はカードを忘れて、その翌日になんとか支払いを終えた。

 

それからしばらくして、今度はバイクの軽自動車税を払うことになった。

また、Pay-easyと書いてある。

ATM、面倒だったな。

お金を支払うのに、さらにその手続きが面倒ってどういうことなんだ。

面倒さもあって、しばらく放置していたある日。

別の支払いで楽天銀行から振り込もうとすると、アプリの下にPay-easyのロゴが見えた。

今までも見ていたんだろうけど、Pay-easyのことを知らないのだから見えていない。

あ、これでバイクの税金、支払えるんじゃ……。

 

やってみた。

簡単だった。

なんだ、こんなに簡単だったのか。

 

普段、振込で使っているのは、ほとんど楽天銀行である。

東京都の指定金融機関に三菱UFJ銀行などがあるのは分かる。

会社指定で三菱UFJ銀行の口座も、前の会社指定でみずほ銀行の口座も持っている。

ただ、少額の受け取り用なので、普段は見ない。

そこじゃなくて、いつも振込に使っている楽天銀行から払える。

最初にATMまで行って、「キャッシュカードがない」ともう一度出直したのは何だったんだ。

 

そして最近、東京都のキャリアアップ講習に申し込んだ。

受講が決まると、また東京都の納付書が届いた。

いつもなら、

「あぁ、面倒。」

となっていたところだが、今回はもう迷わない。

楽天銀行を開く。

Pay-easyを選ぶ。

納付書の番号を入力する。

終了。

以前は東京都の納付書が届くだけで、かなり面倒なものに感じていた。

どこで、いつ払うか考える。

仕事をしていると、こういう「平日の銀行」というだけで一気に面倒になる。

 

それが、普段使っているネット銀行から払える。

これを知っただけで、ほとんど面倒ではなくなった。

今回ついでに調べてみると、地方税などでは、納付書にeL-QRが付いていれば、PayPayなどのスマホ決済アプリから払えるものもあるらしい。

だったら最終的には、

納付書が届く

スマホで読む

支払い終了

くらいになってくれると、もっとありがたい。

 

というか、こういう仕組み、もっと分かりやすく宣伝してくれてもいいと思う。

私はPay-easyという名前すら見えておらず、困っていた。

よく見れば良かった。

Pay-easy、便利です。

 

 

AIに怒らなくなった日 ―「言語計算機」の中身を4時間かけて覗いてきた

2026年8月8日、板橋区立企業活性化センターの「ビジネスパーソンのための数学入門講座 ― AIを『使う』から『理解する』へ」を受講してきた。講師は鈴木桜子氏。

とても良かったので紹介。

www.itabashi-kigyou.jp

 

受講した理由は、AIに腹が立っていたからだ。

ここ1か月ほど、社内の見積比較を生成AIで自動化しようとしている。

これがなかなか安定しない。

前回守った条件を今回は外す。

指示を追加すると別のところが崩れる。

 

「昨日はできたじゃないか」と何度思ったか分からない。

相手は機械だから怒っても仕方がない。

それでも腹が立つのは、「分かっているはずだ」と期待しているからだった。

 

私は工業高校卒で微分積分はよく理解していない。

それでも申し込めたのは、案内に「数学は中学・高校レベル、忘れていてもOK」とあったからだ。

当日も冒頭で、数式は見るだけでよく解く必要はない、と説明された。

おかげで最後まで席にいられた。

 

「学習」と「推論」は別

講座は中学校の一次関数から始まり、誤差、最適化、ニューラルネットワークと段階を追って、AIが答えを出す仕組みへ進んでいった。

 

一番最初に腑に落ちたのが、「学習」と「推論」は別だということだった。

AIの学習では、大量のデータから誤差が小さくなるように内部の数値を調整する。

そして私たちが普段AIを使うときは、その学習済みの数値を使って答えを計算している。

私との会話のたびに、AIそのものが私専用に学習し直しているわけではない。

 

ここで、もう一つ勘違いに気づいた。

私はAIが以前話した仕事内容や好みを覚えているので、長く使えば使うほど「私のことを学習してくれている」と思っていたが、そうではなかった。

私について記録された情報を、必要に応じてそのときの計算材料に加えている。だから以前のことを覚えているように見える。

私の感覚では「だんだん私を理解している」だったが、実際には、私についての情報も入力条件の一つになっていると考えたほうが近い。

「ここまで付き合ってきたんだから、もう分かるだろう」という期待そのものがズレていた。

 

答え合わせをしているわけではない

もう一つ大きかったのが、AIがもっともらしい間違いを出す理由だった。

講座で計算の流れを追っていくと、その中心には、

「今出した答えが正しいか確認する」

という工程がなかった。

 

確かに、学校で教わった公式なども、公式の中に検算する工程はなかった。

今までは事実と違うことを言われると、「また間違えた」と考えていた。

でも画面に表示されているのは、「正しいと確認された回答」ではなく、単に計算によって導き出された結果である。

言語の意味を理解して考え、検討しているわけではない。

これが分かったとき、かなり見方が変わった。

 

言葉を「投げる」のをやめた

この仕組みを知ると、プロンプトに対する見方も変わった。

それまでは、思いついた順に指示を書き、足りなければ後から追記していた。

日本語で返してくるので、日本語としてこちらの意図をうまく吸収してくれるような感覚があった。

 

でも、中身は計算機である。

計算機に、雑に数字を投げる人はいない。

  • うまくいった指示は保存する。毎回なんとなく書き直さない。
  • 条件を際限なく継ぎ足さない。崩れたら一度整理する。
  • 話の前提が変わったら、会話を切って新しいセッションにする。
  • 「こうするな」だけではなく、何を出してほしいのかを書く。
  • 必要なら完成形を見せる。

これまでも経験則では似たことをしていた。今回ようやく、「なぜそうしたほうがいいのか」がつながった。

 

怒らない。でも裏は取る

そして、AIに前ほど腹が立たなくなった。

「分かっているのに間違えた」と思うから腹が立つ。

でも実際には、こちらが思うような意味で「分かっている」わけでも、「正しいか確認している」わけでもない。

誤った答えを出された、というより、計算結果を提示された。

そう考えると、ずいぶん話が変わる。

 

もちろん、怒らなくなったから信用する、ではない。

怒らない。でも裏は取る。

AIに事実確認の工程が保証されていないなら、そこを人が確認する。

なんだ、AIによくある注意書きの通りであった。

 

講義中に出ていたような高度な質問は、私には出せなかった。

それでも、この講座で知りたかったことは分かった。

AIが「何を知っているのか」ではなく、「何をして答えを出している機械なのか」。

 

4時間9,800円の講義で、毎日使っているAIの使い方に変化があった。

それだけで、私は受けてよかったと思っている。

 

ちなみに、この記事のアイキャッチ画像を下記のようにChatGPTに依頼した。

「この記事のSNS・SEO対策、タグ、とアイキャッチ画像をだして」

そして生成されたのが、これだ。

 

 

当然、記事概要やタグはテキストで。

画像は別でだしてほしかった。
こういう事も、「そりゃそうだ。自分の指示が悪かったな。」と思えるようになった。