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GPTとClaudeが同じ答えなら安心? 二つのAIがそろって間違えた話

 

 

先日の1級電気工事施工管理技士 第一次検定。

問題PDFをスクリーンショットにして、GPT-5.6とClaude Fable 5へそれぞれ読ませ、公式正答が出る前に解答試案を作った。

 

公式正答と照合すると、89問中87問が一致した。的中率97.8%。かなり当たった。

ただ、面白かったのは正答率そのものより、外した2問と、二つのAIを討議させたときの効き目だった。

結論から言うと、討議で答えが変わったのは89問中たった1問で、外した2問のうち1問は、二つのAIが仲良くそろって間違えた。

AIが自分の答えを変えた、たった1問

私がやったのは多数決ではない。

答えが割れたら、一方の理由をもう一方へ渡す。その反論をまた相手へ戻し、納得するまで再検討させる。

AI同士が自動で会話したわけではない。私が回答を運ぶ、人間仲介のリレー方式だ。

 

▼AIの解答をコピー

▼他方のAIにペースト

これをくりかえす。

 

これが働いたのが、工場立会検査について問われた問59だった。最初の判定は、Claudeが⑤、GPTが③。

Claude「最も不適当なのは⑤。指摘事項の改善は、出荷前に工場で確認するのが原則だ」

GPT「③だ。分割搬入は運搬上の都合であって、工場での絶縁耐力試験を省略する理由にはならない」

この理由をClaudeへ渡し、反論と再検討を往復させた。

Claudeは③へ変更した。公式正答も③。

勝ったのはGPTというより、GPTが示した理由だった。

 

ただ、こういう場面はほとんど起きなかった。

89問のうち、二つのAIが初回から同じ答えを出したのは86問。そのうち85問は正解した。

今回、答えの不一致をきっかけに討議が始まり、判定まで変わったのは問59の1問だけだった。

そろって間違えた問6

残る2問、問6と問73が外れた。間違い方は正反対だった。

問6は、三相コンデンサの結線図を読む問題。

実際はY結線だったが、二つのAIはそろってΔ結線と読み、24kvarを選んだ。公式正答は8kvar側の②。

計算を間違えたのではなく、間違って読んだ結線に対して正しく計算してしまった。

しかも初回から答えが一致していた。だから討議は始まらない。

二つのAIが同じ図を同じように読み違え、同じ誤答で一致していた。

一致したから安心、にはならなかった。

問73は逆だった。

GPTは②を暫定候補とし、Claudeは図を確定できず未確定のままだった。

それでも確認を終えず②を載せて、外した。公式正答は①だった。

怪しいと分かっていたのに、詰めなかった。

問57では、人間の確認が入った

同じ試験の問57も図問題だったが、これは当たった。

AIが「図を十分に読み取れない」と申告し、私がそれに気づいて問題冊子を確認し、情報を補ったからだ。

問57と問73の手順上の大きな違いは、未確定を人間が解消したか、そのまま流したかだった。

それでも、二つのAIを討議させたい

GPTとClaudeは、同じ問題でも注目する箇所や理由の組み立てが違う。

その違いがあるから、一方だけでは気づけない考え方を、もう一方が持ち込める。

少なくとも問59では、別のAIが示した理由を渡したことで、Claudeの判定が動いた。

今回外した2問も、やめる理由ではなく、次にどこを直すかを示した材料だった。

 

討議は残す。そのうえで二つだけ足す。

一つは、二つのAIの答えが一致した図問題でも、「その数字は図をどう読んだら出るのか」を逆算させて、同じ読み違いで一致していないか確かめること。

もう一つは、AIが「図を確定できない」と言った問題は、原図を確認するまで答えを確定しないこと。

 

具体的な頼み方は、おまけに置いた。

異なるAIに別々に考えさせ、違いを残したままぶつける。

その間に人間が入って、理由を比べ、必要な確認を足す。

そういうAIの使い方が大事かな、と思う。

 

同じ試験勉強でも、AIに学習範囲を整理させ、学習の順序ごと組ませる使い方は、DX Next検定でやってみた。

pairen0213.hatenablog.com

 

▼現場実務の効率化に興味のある方へ

 

▼ おまけ:次に試すプロンプト案

以下は、二つのAIの役割を固定するためのものではない。

両方に独立して考えさせ、互いの理由を討議させる方法を残したまま、図の読み違いと未確定の放置を減らすためのたたき台である。

 

1.まず両方のAIへ、互いの回答を見せずに同じプロンプトを渡す

この試験問題について、他のAIの回答を参照せず、独立して解答試案を作成してください。

各問について、次を示してください。

・選択した答え
・判断理由
・判断に使った問題文、数値、図の情報
・確定できない点
・原図の確認が必要な点

図を含む問題では、最終解答の前に次も確認してください。

1. 図から読み取った接続、線の通り方、機器の配置、記号、数値を示す
2. 各選択肢が、図をどのように読んだ場合に成立するかを逆算する
3. 別の読み方で別の選択肢が成立する場合は「図読取要確認」と表示する
4. 図を確定できない場合は、暫定候補を最終解答として確定しない
5. 人間が確認すべき箇所を、具体的な質問として示す

2.二つの試案ができたら、答えか理由が違う問題について、一方の回答を相手へ渡して再検討させる

もう一方のAIは、この問題について次の答えと理由を示しています。

【相手の答えと理由を貼り付ける】

相手の説明を踏まえて、あなたの判断を再検討してください。

・維持する答え
・変更する場合の新しい答え
・相手の理由で妥当な点
・相手の理由で不足または誤っている点
・両者の判断が分かれる原因
・原図の読み取りによって結論が変わる可能性
・人間による確認が必要か

相手に合わせることを目的とせず、問題文、図、技術的根拠の強さで判断してください。

問6のように二つのAIが同じ答えで一致した図問題も、各選択肢がどの読み方で成立するかを逆算させ、同じ図の誤読による一致でないかを確かめる。

未確定または「図読取要確認」となった問題は、確認が終わるまで最終一覧へ入れない。

DX Next検定、NotebookLMで学習を組み直した

7月26日、DX Next検定を受ける。

まずは公式eラーニングに申し込んだ。

 

問題を解く。

正解を確認して解説を読む。

そして、また次の問題を解く。

これが恐ろしく面白くない。

 

問題を解く前に、まず説明を読みたかった

何の問題でもそうだが、問題集を始める前に、全体を順番に説明してくれるテキストが欲しい。

普段、資格試験を学習する時は、NotebookLMに購入したテキストをPDFにしてソースとして登録している。

ところが今回は、少なくとも私が欲しかったような、試験範囲を体系的に読める公式テキストが見つからなかった。

 

公式eラーニングを何度も繰り返せば、問題には慣れると思う。

しかし、この形式を延々と続けるのはつらい。何度も繰り返せない。

そこで、公式eラーニングを中心に回す方法から、NotebookLMで学習そのものを組み直す方法へ切り替えた。

 

NotebookLMに出した指示

NotebookLMには、次のように指示した。

DX Next検定の出題範囲から、効率的な学習スケジュールを立ててください。

各項目について、先に解説文を提示してください。そのあとにミニテストを出してください。

問題は3問ごとに区切り、私が回答したあとに、正解と解説を提示してください。

解説では、正解の理由だけでなく、似た用語との違いも説明してください。

各分野の終了時には、確認テストを出してください。

解説文を読む。

ミニテストをやる。

解説を読む。

また次へ進む。

この繰り返しである。

 

公式eラーニングとの大きな違いは、問題から始まらないことだった。

先に用語の意味や、なぜその仕組みが必要なのかを読む。

その直後に、本当に理解できているかを3問だけ確認する。

間違えたときは、正解だけではなく、ほかの選択肢ではない理由も説明してもらう。

問題は3問ずつにした。私には、そのくらいが合っている。

 

NotebookLMへ何を読ませるか

NotebookLMは、登録した資料をもとに説明や問題を作る。

そこでAIに、DX Next検定の学習に使えそうな公開資料を探してもらった。

候補に挙がったのは、現在のDX Next検定で学ぶ用語、以前のDX検定で扱われていた用語、IPA(情報処理推進機構)や官公庁の公開資料など。

公式ページには、改訂前の範囲からも出題があると書かれていた。

これらの公開資料をもとに、AI(ClaudeとGPT)を使って学習資料を作成した。

 

公開資料から主要用語257項目を整理した

作ったものは、DX Next検定の学習に関係する主要用語を、AIで整理した非公式の補助教材である。

次の6分野に分けた。

  1. セキュリティ・リスク管理
  2. ソフトウェア開発・クラウド・データ基盤
  3. AI・データサイエンス・データ活用
  4. IoT・先端技術・Web3・エネルギー
  5. 戦略・ビジネス・デザイン・人材
  6. 業種別DXを学ぶための一般用語

NIST、IPA、W3C、官公庁、標準化団体、原著論文などの公開資料から、公開用の説明を作り直した。

 

企業事例は、公式eラーニングで別に学ぶ

この用語集だけでは、DX Next検定の学習範囲を完全にはカバーできない。

一般用語だけでなく、企業名、サービス名、製品名、導入事例も学習対象になり得るからだ。

企業事例を学ぶときは、次の4点をセットで見る必要がある。

  • どのような課題があったか
  • どの技術や仕組みを導入したか
  • 業務がどのように変わったか
  • どのような効果があったか

この部分は、公式eラーニングを利用できるなら、別枠で確認した方がよい。

 

また、AIがおすすめした、YouTubeの「DX_MASTER」チャンネルも、ソースとして登録させて貰った。

 

一週間後が試験本番である。

こんな記事を書いている場合ではないが、自分の為に記録しておいた。

 

こちらはAIに学習を組ませた話。別の記事では、AIに問題を解かせて回答を検証してみた。二つのAIがそろって間違えた話も含めて書いた。

pairen0213.hatenablog.com

AIがおすすめした書籍、ゼロからわかるITほんき入門+まんが、シリーズを通勤時の流し読み用として購入した。

 

 


DX Next検定 主要用語集257項目

ここから下は、NotebookLMへコピーして登録するための用語集です。

この見出しから記事の末尾までを選択してコピーし、NotebookLMのソースへ貼り付けてください。

掲載版:公開版v1.5(2026年7月20日確認)

本資料は、公開資料を基にAIを使って再構成したものであり、要約や解釈に誤りが含まれる可能性があります。重要事項はリンク先の一次資料も確認してください。

公式eラーニングの問題文、選択肢、正解表示、解説文、問題番号、出題順は収録していません。DX Next検定、DX Study、ネクストエデュケーションシンク、その他の権利者とは関係ありません。

NotebookLMはこちら

 

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noteを開いたらソースを追加する

以下のテキストをコピペする

 

1. セキュリティ・リスク管理

ゼロトラスト

ネットワーク内外の区分ではなく、保護対象となる資源へのアクセス要求を一件ずつ評価するセキュリティモデル。利用者・端末・資源・環境などの情報を使って判断し、許可後も状況変化に応じて見直す。

出典: SP 800-207 Zero Trust Architecture(NIST)

ZTNA

接続要求ごとに、要求主体と対象リソースの組合せをポリシーで評価し、許可された通信だけを成立させるアクセス方式の総称。ネットワークへ入った後の広い到達性を前提にせず、リソース単位でセッションを限定する。

出典: SP 800-207 Zero Trust Architecture(NIST)

SASE

支店、在宅、モバイル、クラウドへの通信を、クラウド提供のネットワーク制御とセキュリティ制御で一貫して扱うアーキテクチャ。単一製品名ではなく、接続と保護を同じ運用方針へまとめる考え方である。

出典: What is SASE(Microsoft Security)

SSE

Web、SaaS、社内アプリへのアクセス保護をクラウドサービスとして提供する機能領域。SASEのうちセキュリティ側に焦点を当てた市場区分で、WAN経路制御は中心要素ではない。

出典: What is SSE(Microsoft Security)

SD-WAN

複数のWAN回線の上に論理的な接続を構成し、アプリケーション識別とポリシーに基づいて通信経路を制御するサービスまたは技術。回線自体ではなく、異なる下位ネットワークを横断する運用面をソフトウェア化する。

出典: MEF 70.2 SD-WAN Service Attributes and Service Framework(MEF)

SWG

組織の利用者とWebの間で通信を中継し、URL、コンテンツ、ファイル、送受信データなどに対する利用ポリシーを適用するゲートウェイ。主な対象は利用者から外部Webへ向かう通信である。

出典: SP 800-215 Guide to a Secure Enterprise Network Landscape(NIST)

CASB

クラウドサービスの利用状況を把握し、組織のポリシーを適用するために、利用者側とクラウド提供側の間で機能する制御点。承認外サービスの発見、データ保護、コンプライアンス、脅威監視などに用いる。

出典: SP 800-215 Guide to a Secure Enterprise Network Landscape(NIST)

PoLP(最小権限の原則)

人やプロセスに与えるアクセス権を、担当する処理の実行に必要な範囲へ限定する原則。権限の対象、操作、期間を狭くし、不要になった権限を残さない。

出典: Least Privilege(NIST Glossary)

FIDO

FIDO Allianceが策定する認証仕様群。利用者の秘密鍵は認証器側に保持し、サービス側は公開鍵を使って認証結果を検証するため、共有パスワードを送受信する方式への依存を減らせる。

出典: FIDO Specifications(FIDO Alliance)

WebAuthn

Webサービスがブラウザを介し、公開鍵資格情報の登録と認証結果の検証を行うためのW3C API。FIDO2のWeb側インターフェースであり、資格情報はサービスのオリジンに結び付く。

出典: Web Authentication Level 3(W3C)

WAF

WebアプリケーションやAPIの手前で、HTTPリクエストやレスポンスをアプリケーション層のルールで評価する防御機構。不審な入力の遮断や監視に使うが、安全な実装や脆弱性修正を代替するものではない。

出典: Web Application Firewall(OWASP)

OWASP Top 10

OWASPが、Webアプリケーションの安全設計と教育で優先して扱うべきリスク領域を定期的にまとめる文書。網羅的な脆弱性辞典や製品評価ではなく、組織が対策の入口をそろえるための啓発資料である。

出典: OWASP Top 10(OWASP)

MITRE ATT&CK

攻撃活動を、攻撃者の目的に当たる戦術と、それを実現する技術・手順へ分解したMITREの知識基盤。実際の攻撃観測を共通の分類へ対応付け、検知ルール、脅威分析、演習計画を組み立てる際に使う。

出典: MITRE ATT&CK(MITRE)

脆弱性

情報資産を守る設計・実装・設定・運用のどこかにある欠陥や弱点で、脅威が作用した際に機密性・完全性・可用性などを損なう可能性を生むもの。脅威や被害そのものとは区別する。

出典: Vulnerability(NIST Glossary)

脆弱性診断

対象システムを一定の確認項目やスキャン手法で調べ、既知の欠陥、古い部品、危険な設定などを広く抽出する評価。想定攻撃を組み立てて目標到達を実証する侵入試験とは、目的と検証深度が異なる。

出典: SP 800-115 Technical Guide to Information Security Testing and Assessment(NIST)

ペネトレーションテスト

許可された範囲と目標を定めたうえで、弱点を組み合わせた攻撃経路が成立するかを実証するセキュリティ試験。弱点の一覧化だけでなく、侵入後に到達できる権限や情報まで確認する。

出典: SP 800-115 Technical Guide to Information Security Testing and Assessment(NIST)

デジタルフォレンジック

インシデント後の端末、通信記録、サーバー、クラウドなどからデジタル情報を証拠性に配慮して収集・保全し、時系列や侵入経路、影響範囲を再構成する調査技術。

出典: SP 800-86 Guide to Integrating Forensic Techniques into Incident Response(NIST)

トリアージ

インシデント対応の初動で、対象ごとの被害可能性、事業影響、緊急性を評価し、限られた要員をどこへ先に投入するかを決める選別作業。詳細解析より前に対応順を確定する。

出典: SP 800-61 Rev.3 Incident Response Recommendations(NIST)

脅威インテリジェンス

断片的な攻撃情報を、発信主体、狙い、手法、対象、信頼度、自組織との関係まで分析し、防御や経営判断へ利用できる形にした知見。単なるニュースやIOC一覧とは異なる。

出典: SP 800-150 Guide to Cyber Threat Information Sharing(NIST)

SOAR

セキュリティ運用で使う複数の製品・情報源・手順を連携し、調査や対応をワークフローとして管理・自動化する製品領域。SIEMのログ分析を置き換える名称ではなく、検知後の判断と処理をつなぐ役割を持つ。

出典: What is SOAR(Microsoft Security)

xSIRT

CSIRT、PSIRTなど複数のインシデント対応チームをまとめて示す際に、先頭文字を可変部分として表した便宜的な総称。xSIRTという単一の標準組織があるわけではなく、対象が組織、製品、業界などで名称と責任範囲が変わる。

出典: xSIRTに関する資料(内閣サイバーセキュリティセンター)

セキュリティチャンピオン

各開発・業務チームに置かれ、設計や日常判断の段階で安全上の論点を拾い、専門組織へつなぐ推進役。専任の監査担当ではなく、現場に知識と相談習慣を広げる役割を担う。

出典: Security Champions Guidebook(OWASP)

セキュリティカルチャー

規程を守らせるだけでなく、異常を報告する、迷ったら確認する、危険な近道を選ばないといった行動が組織の日常として定着している状態。経営姿勢、評価制度、教育、心理的安全性にも左右される。

出典: Cybersecurity Culture Guidelines(ENISA)

DevSecOps

ソフトウェアを企画してから運用を終えるまで、開発・運用・セキュリティが同じ流れで判断し、検査と改善を継続する実践。セキュリティ担当による最終審査だけに依存せず、自動化と共同責任を取り入れる。

出典: SP 800-218 Secure Software Development Framework(NIST)

シフトレフト

品質や安全性の問題を後工程で発見するのではなく、要件、設計、実装など早い段階で検討・検査する方針。問題の発生位置を左へ移すのではなく、確認と修正の時点を前倒しする。

出典: SP 800-218 Secure Software Development Framework(NIST)

SBOM

あるソフトウェア製品に含まれるコンポーネントと、その識別情報や依存関係を記録した構成部品表。新たな脆弱性が公表された際に、該当部品を含む製品を検索して対応範囲を決める基礎データになる。

出典: Software Bill of Materials(CISA)

SCRM

調達元、委託先、開発部品、製造、配送、保守など、自組織の外部を含む供給網から生じるリスクを特定し、契約・評価・監視・代替策で管理する活動。サイバー攻撃だけでなく供給停止や改ざんも対象となる。

出典: SP 800-161 Rev.1 Cybersecurity Supply Chain Risk Management(NIST)

PIA

個人に関係するデータを扱う計画、制度、システムなどがプライバシーへ及ぼす影響を、導入前または変更時に評価し、リスク低減策を設計する手続き。法令上の個人情報だけに対象を限定しない場合がある。

出典: PIA(プライバシー影響評価)(個人情報保護委員会)

OTセキュリティ

製造設備、プラント、ビル設備など、物理プロセスを監視・制御するシステムの安全を守る分野。情報の機密性だけでなく、人身安全、設備保護、連続運転、制御タイミングへの影響を重視する。

出典: SP 800-82 Rev.3 Guide to Operational Technology Security(NIST)

IoTセキュリティライフサイクル管理

IoT製品を出荷時点だけで評価せず、企画から廃棄までの各段階で認証、初期設定、更新、脆弱性受付、サポート期限、データ消去を管理する考え方。長期利用中に変化する脅威へ対応するための運用設計である。

出典: NISTIR 8259 Foundational Cybersecurity Activities for IoT Device Manufacturers(NIST)

プロンプトインジェクション

生成AIへの直接入力、またはAIが参照する文書・Webページ・ツール出力に命令を混入し、開発者や利用者の意図と異なる処理を誘発する攻撃。直接型と間接型があり、文字列フィルターだけでは防ぎ切れない。

出典: NIST AI 100-2e2025 Adversarial Machine Learning Taxonomy(NIST)

ランサムウェア・リカバリ戦略

業務環境が暗号化・停止された場合でも、感染範囲を隔離し、優先業務を安全なデータから復旧できるようにする計画。オフライン等の保護されたバックアップ、復元試験、代替連絡、判断権限まで準備する。

出典: StopRansomware Guide(CISA)

BCP

重大な中断が起きた際に、守るべき業務と許容できる停止時間を定め、人員、場所、システム、取引先、資金などの代替手段で継続・復旧する計画。ITシステムだけの復旧手順より対象が広い。

出典: SP 800-34 Rev.1 Contingency Planning Guide(NIST)

秘密計算

入力データの内容を保護したまま、複数者間の集計・照合・分析を成立させる技術群。MPC、準同型暗号、PSIなど方式ごとに、参加者構成、計算可能範囲、性能が異なる。

出典: Privacy-Enhancing Cryptography(NIST)

ゼロ知識証明

証明者が、秘密や計算過程そのものを渡さずに、ある主張が正しいと検証者へ納得させる暗号プロトコル。データ全体を秘匿したまま共同計算する技術とは目的が異なる。

出典: Privacy-Enhancing Cryptography(NIST)

HNDL

現在は解読できない暗号文を収集・保存し、将来の計算能力や量子技術で復号しようとする脅威モデル。情報の秘密保持期間が長いほど、量子計算機の実用化前から暗号移行を考える必要がある。

出典: Post-Quantum Cryptography(NIST)

PQC

既知の量子アルゴリズムに耐えることを目指し、通常のコンピュータで実行する公開鍵暗号。NISTは2024年に最初の3規格を確定したが、実運用ではアルゴリズム交換だけでなく、証明書、通信規約、鍵管理、性能の検証が必要になる。

出典: Post-Quantum Cryptography(NIST)


CIS Controls

組織が優先的に実施すべきサイバーセキュリティ対策を、実行可能な安全策として番号付きで整理した実践ガイド。CIS(Center for Internet Security)が策定し、資源に応じて段階導入できるよう区分されている。戦略の枠組みを示すNIST CSFに対し、こちらは具体的な実施項目に落とし込む位置づけである。

出典: CIS Critical Security Controls(CIS)

IDS/IPS

IDSは通信や機器の挙動を監視し、攻撃の兆候を検知して警告する仕組み。IPSはさらに、検知した通信を遮断するなど能動的に防御する。検知までがIDS、遮断まで行うのがIPSという役割の差で区別する。

出典: SP 800-94 Guide to Intrusion Detection and Prevention Systems(NIST)

XDR

端末、ネットワーク、クラウド、メールなど複数の領域の検知データを統合し、相関分析して脅威の検知と対応を行う仕組みを指す業界用語。端末に限定されるEDRの範囲を、複数のデータ源へ広げた考え方として位置づけられる。

出典: Extended Detection and Response(NIST Glossary)

OAuth/OpenID Connect

OAuthは、利用者のパスワードを渡さずに、別サービスへ限定した権限(認可)を与えるための標準。OpenID Connectはそのうえで本人確認(認証)を行う仕組みで、OAuthが「何を許可するか」、OpenID Connectが「誰であるか」を扱う点で対象が異なる。

出典: RFC 6749 The OAuth 2.0 Authorization Framework(IETF)

SOC

組織の情報システムを常時監視し、攻撃の検知、分析、初動対応を担う専門チームや拠点。監視と分析を主業務とし、インシデント対応チームであるCSIRTと連携して機能することが多い。

出典: SP 800-61 Rev.3 Incident Response Recommendations(NIST)

ISAC

同じ業界の組織どうしが、脅威や脆弱性の情報を共有し合うための組織や枠組み。個社では把握しにくい攻撃の兆候を、業界全体で早期に検知・対処することを狙う。

出典: SP 800-150 Guide to Cyber Threat Information Sharing(NIST)

NIST CSF

組織がサイバーセキュリティのリスクを体系的に管理するための枠組み。2.0では統治を扱う機能が加わり、識別・防御・検知・対応・復旧とあわせた機能で構成される。具体的な実施項目はCIS Controls等が補う。

出典: Cybersecurity Framework 2.0(NIST)

静的解析/動的解析

静的解析はプログラムを実行せずソースコード等を調べて欠陥を見つける手法、動的解析は実際に動かして挙動から問題を検出する手法。実行の有無で区別し、両者は補完的に使われる。

出典: Source Code Security Analyzers(NIST SAMATE)

2. ソフトウェア開発・クラウド・データ基盤

Git

各作業者が履歴を含むリポジトリを保持し、コミット、ブランチ、マージによって変更を追跡・統合する分散型バージョン管理システム。中央サーバーへ接続していない状態でも履歴操作ができる。

出典: Git Reference(Git Project)

CI/CD

変更を頻繁に統合し、ビルドと検証を自動実行したうえで、配布可能な状態または本番環境まで継続的に届ける開発パイプライン。CDがデリバリーかデプロイかで、本番反映の自動化範囲が変わる。

出典: Practicing Continuous Integration and Continuous Delivery(AWS)

DevOps

ソフトウェアの企画・開発・運用を分断せず、短いフィードバック周期と共同責任によって提供価値と信頼性を高める組織的実践。特定ツールの導入名称ではなく、文化、測定、自動化、協働を含む。

出典: What is DevOps(AWS)

Four Keys

DORAがソフトウェア提供能力を測るために普及させた旧来の4指標の呼称。デプロイ頻度、変更リードタイム、変更失敗率、復旧時間が基本だったが、2024年以降の公式モデルは再作業率を加えた5指標へ更新されている。

出典: DORA metrics history(DORA)

IaC

クラウド資源やネットワーク、サーバー設定を機械可読な定義として保存し、レビュー、差分管理、自動適用を可能にする方法。同じ定義から環境を再作成でき、手作業による構成差を抑えられる。

出典: Terraform Language Documentation(HashiCorp)

Kubernetes

コンテナ化したワークロードをクラスタ上へ配置し、要求されたレプリカ数や構成を維持するために、スケジューリング、再起動、更新、サービス公開などを制御するオープンソース基盤。

出典: Kubernetes Concepts(Kubernetes Project)

Podman

OCIコンテナとイメージを扱う実行・管理ツール。常駐デーモンを前提とせず、一般ユーザー権限で動かす構成や、複数コンテナをPodとしてまとめる運用に対応する。

出典: Podman Documentation(Podman Project)

宣言的API

利用者が処理手順を逐一命令する代わりに、資源が最終的にどうなっていてほしいかをAPIへ記述する方式。管理側は保存された意図と実際の状態を比較し、差を縮める処理を行う。

出典: Kubernetes API Concepts(Kubernetes)

状態

システムがある時点で保持している資源、設定、処理結果などの情報。宣言型の管理では、利用者が要求した状態と、実際に観測された状態を区別して扱う。

出典: Controllers(Kubernetes)

OpenTelemetry

特定の監視サービスに依存せず計測できるよう、API、SDK、Collector、意味規約を定めるオープンソースの観測基盤。生成したテレメトリの保管や分析は、接続先のバックエンドが担う。

出典: OpenTelemetry Documentation(CNCF)

オブザーバビリティ

稼働中のシステムが出す情報から、内部で起きていることを調べられる能力。既知の異常を監視するだけでなく、事前に想定していなかった事象についても問いを立て、原因を追えることを目指す。

出典: Observability Primer(OpenTelemetry)

AIOps

大量の運用データを機械学習や分析で処理し、イベントの集約、異常の検出、関連付け、原因調査、対応支援を行うIT運用の製品・実践領域。人の運用判断を無条件に自動化する概念ではない。

出典: What is AIOps(IBM)

カオスエンジニアリング

安定状態に関する仮説を立て、限定した範囲へ障害条件を与え、利用者への影響や復元能力を観測する実験手法。無計画に本番を壊すのではなく、停止条件と影響範囲を管理して弱点を発見する。

出典: Principles of Chaos Engineering(Chaos Engineering Community)

CAP定理

ネットワーク分断が発生し得る分散システムでは、その分断中に全ノードで同じ結果を返す一貫性と、すべての要求へ応答する可用性を同時には保証できないという性質。三要素から常時二つを選ぶという単純な性能比較ではない。

出典: Brewer's Conjecture and the Feasibility of Consistent, Available, Partition-Tolerant Web Services(ACM)

REST

分散ハイパーメディアシステムのためにFieldingが整理したアーキテクチャスタイル。クライアント・サーバー、ステートレス性、キャッシュ、統一インターフェースなどの制約から成り、HTTPやJSONの使用だけでRESTになるわけではない。

出典: Architectural Styles and the Design of Network-based Software Architectures(Roy T. Fielding)

WebSocket

HTTPで開始したハンドシェイク後に接続を維持し、クライアントとサーバーの双方が任意の時点でメッセージを送れる通信プロトコル。頻繁な更新を要求ごとのポーリングで取得する負荷を減らせる。

出典: RFC 6455 The WebSocket Protocol(IETF)

HTTP/3

HTTPの通信をQUIC上で実現する仕様。QUICはUDP上で暗号化、接続管理、ストリーム制御を行い、一つのストリームでの損失が他ストリームへ与える影響を抑える。

出典: RFC 9114 HTTP/3(IETF)

WebAssembly

移植可能な仮想命令セットと実行モデルを定めるW3C標準。ブラウザ以外の実行環境でも利用でき、複数言語から生成可能だが、OS機能や外部資源へのアクセスはホスト環境が提供する。

出典: WebAssembly Core Specification(W3C)

SPA

ブラウザに読み込んだ一つのアプリケーション画面を維持し、操作に応じてAPIからデータを取得して表示領域を更新する構成。URL遷移があっても、文書全体を毎回サーバーから再取得するとは限らない。

出典: SPA(Single-page application)(MDN)

PWA

Webアプリへ、インストール可能性、オフライン対応、バックグラウンド処理など、端末アプリに近い能力を段階的に付加する設計手法の総称。すべてのPWAが同じ機能を備えるわけではなく、対応状況はブラウザとOSに依存する。

出典: Learn PWA(web.dev)

CMS

記事、画像、ページ構成などを、作成、承認、公開、更新するための管理基盤。コンテンツ、表示テンプレート、権限、公開工程を分けて扱えるため、複数人でWebサイトを運営しやすい。

出典: Understanding Drupal(Drupal)

レスポンシブデザイン

画面サイズ、向き、入力方式などの表示条件に応じて、同一ページの配置や寸法をCSS等で変化させるWeb設計。端末ごとに別サイトを作る方式とは異なる。

出典: Responsive design(MDN)

Ruby on Rails

Webサービス開発に必要なURL処理、画面、データ永続化、テスト等をまとめて提供するRuby製フレームワーク。開発者が選択する設定を減らすため、標準的な配置と命名を優先する思想を採る。

出典: Ruby on Rails Guides(Rails Project)

SOLID

オブジェクト指向設計の変更容易性を検討するために整理された五つの原則の頭字語。責務、拡張、置換、インターフェース、依存方向を見直す観点であり、各場面に無条件適用するチェックリストではない。

出典: Design Principles and Design Patterns(Robert C. Martin)

デザインパターン

ソフトウェア設計で繰り返し現れる状況について、登場要素と協調方法を名前付きで整理した解決のひな型。特定言語の完成実装ではなく、設計上の意図を共有する語彙として使う。

出典: Design Patterns: Elements of Reusable Object-Oriented Software(Gamma, Helm, Johnson, Vlissides)

クリーンアーキテクチャ

重要な業務規則を中心に置き、UI、データ保存、外部サービスなど変更されやすい詳細への依存を外側から内側へ向ける構成原則。特定のディレクトリ構造ではなく、依存関係の方向を重視する。

出典: Clean Architecture(Robert C. Martin)

ドメイン駆動設計(DDD)

複雑な業務領域を理解するため、業務専門家と開発者が共通言語を作り、境界を分けたモデルへ知識を反映する設計アプローチ。データベース設計やクラス分割だけを指すものではない。

出典: Domain-Driven Design(Eric Evans)

リーダブルコード

プログラムの意図を他者が短時間で追えるよう、名前、処理単位、制御構造、責務、補足説明を整える実践。文字数の少なさより、誤読しにくさと変更時の理解容易性を優先する。

出典: The Art of Readable Code(Dustin Boswell, Trevor Foucher)

テクニカルライティング

読者が技術情報を理解し、判断や操作を正しく行えるよう、対象者と目的を定め、用語、構造、手順、図、注意事項を設計する文章技術。専門的であることと難解であることは同義ではない。

出典: Technical Writing Courses(Google for Developers)

非機能要件

システムが提供する処理内容ではなく、その処理をどの品質・条件で提供するかを定める要求。応答性能、可用性、保護、運用、保守、移行、法令制約などを測定可能な条件へ落とし込む。

出典: ISO/IEC 25010 Systems and software quality models(ISO)

テスト駆動開発(TDD)

期待する振る舞いを示す失敗テストを先に作り、通過に必要な最小コードを実装し、動作を保ったまま設計を整理する反復的な開発方法。完成後に試験項目を追加する方法ではない。

出典: Test Driven Development: By Example(Kent Beck)

DDS

データ型とトピックを中心に、発行側と購読側を疎結合にしてリアルタイムデータを交換するOMG標準。通信品質をQoSポリシーで指定でき、産業制御、ロボット、防衛などの分散システムで利用される。

出典: Data Distribution Service(Object Management Group)

データレイク

さまざまな形式と粒度のデータを、将来の用途を一つに限定せず保持するデータ基盤。元に近いデータを残せる一方、メタデータ、品質、権限、保存期間を管理しなければ利用困難なデータが蓄積する。

出典: Data warehouse, data lake, and data mart comparison(AWS)

データウェアハウス(DWH)

組織横断の分析や報告に使うため、業務システムから取り込んだデータを統合し、意味や品質を揃えて提供する分析用基盤。安定した集計と問い合わせを重視して設計する。

出典: Data warehouse, data lake, and data mart comparison(AWS)

データマート

営業、財務、製造など、特定の部門または分析テーマに必要なデータをまとめた提供領域。全社共通のDWHから切り出す場合と、対象業務向けに独立構築する場合がある。

出典: Data warehouse, data lake, and data mart comparison(AWS)

データ・レイクハウス

オブジェクトストレージなどの低コストで直接参照できるデータ上に、トランザクション、履歴管理、監査、索引、キャッシュ、クエリ最適化などのデータベース機能を持たせる設計。単にデータレイクとDWHを接続した呼び名ではない。

出典: Lakehouse: A New Generation of Open Platforms(Armbrust et al.)

オブジェクトストレージ

データ本体を、識別子と任意のメタデータを持つオブジェクトとしてAPIで読み書きする保存方式。ファイル階層やディスク上のブロック位置ではなく、オブジェクト単位で管理するため、大規模な分散構成に適用しやすい。

出典: What is Object Storage(SNIA)

ETL

元システムからデータを取り出し、格納先へ入れる前に、形式変換、結合、品質補正などを行うデータ処理順序。変換済みのデータを対象システムへロードする。

出典: Extract, transform, and load(Microsoft)

ELT

元データを先に対象基盤へ格納し、その基盤上の計算資源を使って必要な形へ加工するデータ処理順序。生データを保持しやすい一方、格納後の統制が必要になる。

出典: Design ELT for Azure Synapse Analytics(Microsoft)

EAI

企業内で個別に構築されたアプリケーション間を、メッセージ、変換、ルーティング、処理連携などで接続する考え方と基盤。各システムを一対一で直結する複雑さを抑えるために用いる。

出典: Enterprise application integration(IBM)

iPaaS

アプリケーション、データ、APIの連携フローをクラウド上で作成・実行・監視するマネージド基盤。コネクターや変換機能を利用して、クラウド間およびオンプレミスとの統合を構築する。

出典: Integration platform as a service(IBM)

データファブリック

分散したデータ源を横断して発見・接続・管理しやすくするため、メタデータ、統合、ガバナンス、自動化を組み合わせるデータ管理アーキテクチャの業界用語。単一の標準規格や製品名ではない。

出典: What is a Data Fabric(IBM)

データメッシュ

全社データを中央部署だけで生産する形から、各業務領域が利用可能なデータプロダクトの品質と提供責任を持つ形へ変える社会技術的アプローチ。共通基盤と連合型ガバナンスも必要になる。

出典: Data Mesh Principles and Logical Architecture(Martin Fowler / Zhamak Dehghani)

データ仮想化

複数の保存場所へ問い合わせを仲介し、利用者には統合された論理ビューとして結果を返す技術。元データを一つの倉庫へ集約せず利用できるが、性能や元システムへの負荷は別途管理する。

出典: What is data virtualization(IBM)

CDP

複数の接点から得た自社保有の顧客データを、個人または顧客単位で統合し、他のシステムから利用できる持続的な顧客プロファイルとして提供するパッケージ基盤。広告配信専用の匿名データ基盤とは異なる。

出典: What is a customer data platform(Oracle)

データクリーンルーム

参加組織が持つデータを管理された分析環境へ接続し、許可した照合・集計だけを実行して、個票を露出しない形で結果を取り出す仕組み。技術だけでなく契約、目的制限、出力審査が重要になる。

出典: Data Clean Rooms Guidance(IAB Tech Lab)

Apache Pinot

ストリーミングおよびバッチのイベントを取り込み、利用者向け分析を短い応答時間で返すよう設計された分散OLAPデータストア。高頻度の集計や絞り込みを、多数の同時問い合わせへ提供する用途に向く。

出典: Apache Pinot Documentation(Apache Pinot Project)

ベクトルデータベース

埋め込みベクトルと関連属性を格納し、近似最近傍探索などで意味的に近い項目を取得するためのデータ基盤。検索用途へ最適化され、厳密な会計取引を処理する主データベースとは要件が異なる。

出典: What is a vector database(Google Cloud)

データカタログ

利用可能なデータセットについて、名称、意味、所在、所有者、系譜、品質、利用条件などを登録・検索するためのメタデータ基盤。データ本体を保管する倉庫ではなく、探して理解するための案内役である。

出典: Data Catalog concepts(Google Cloud)


gRPC

サービス間の呼び出しを、あらかじめ定義したインターフェースに基づいて効率よく行う通信フレームワーク。HTTP/2上でバイナリ形式のやり取りを行い、マイクロサービス間通信などに使われる。

出典: What is gRPC(gRPC / CNCF)

モノリシック/マイクロサービス

モノリシックは、機能を一つのまとまったアプリケーションとして構築・配備する方式。マイクロサービスは、機能を独立して開発・配備できる小さなサービス群に分ける方式で、変更やスケールの単位が異なる。

出典: Microservices(Martin Fowler)

分散トレーシング

複数のサービスにまたがる一連の処理を、共通の識別子でつないで経路と所要時間を追跡する手法。マイクロサービス構成で、どこで遅延や失敗が起きたかを特定するために使う。

出典: Traces(OpenTelemetry)

ブロックストレージ/HCI

ブロックストレージは、データを固定長のブロック単位で扱う保存方式で、データベースなど低遅延が要る用途に向く。HCIは、計算・保存・ネットワークをソフトウェアで統合し標準サーバー上に構築する基盤で、保存方式そのものとは層が異なる。

出典: File, block, and object storage(Red Hat)

ハッシュ

任意のデータから固定長の値を計算する一方向の関数、またはその出力値。同じ入力からは常に同じ値が得られ、わずかな変更で値が大きく変わるため、改ざん検知やデータ整合性の確認に使われる。

出典: Hash Functions(NIST CSRC)

WebGL

ブラウザ上でGPUを使って2D・3Dグラフィックスを描画するためのAPI。プラグインなしで、Webページ内に高速な図形やモデルの表示を行える。

出典: WebGL API(MDN)

3. AI・データサイエンス・データ活用

AIユースケース設計

解くべき業務課題と利用者の行動から出発し、AIが担当する判断、必要データ、既存業務との接続、成功指標、失敗時の扱いを具体化する作業。技術導入を目的化せず、AI以外の手段とも比較する。

出典: デジタルスキル標準(IPA)

AIガバナンス

AIに関する方針、責任者、承認、記録、監視、是正を組織として定め、モデルと利用業務のリスクをライフサイクル全体で統制する仕組み。倫理原則の宣言だけでなく、実行可能な管理手続きが必要になる。

出典: AI Risk Management Framework(NIST)

AI TRiSM

Gartnerが提唱する、AIのTrust・Risk・Security Managementを扱う枠組み。モデルの説明可能性、運用監視、データ保護、攻撃耐性、法令・方針への適合などを、導入後も継続的に管理する。

出典: AI Governance and TRiSM(Gartner)

プロンプトエンジニアリング

生成モデルへの指示を、目的、前提、参照情報、禁止事項、例、出力形式、評価方法に分解して設計し、再現性の高い応答を得る実践。モデルの知識不足や出力の正しさを自動的に解決するものではない。

出典: Prompt design strategies(Google Cloud)

RAG

生成モデルが回答を作る前に外部コーパスから関連情報を検索し、取得した記録を入力文脈へ加える構成。モデル内部の知識と検索可能な外部記憶を組み合わせるが、取得結果の正しさ、権限、引用、攻撃対策は別に設計する。

出典: Retrieval-Augmented Generation for Knowledge-Intensive NLP Tasks(Lewis et al.)

エンベディング

文章、画像、商品などを、学習した座標空間上の密な数値ベクトルへ写像した表現。距離や方向が学習目的に関係する類似性を表すため、検索、分類、推薦の入力に使える。

出典: Embeddings(Google for Developers)

ベクトル化レコメンド

利用者や商品の特徴を埋め込みベクトルで表し、内積や距離などの近さを使って推薦候補を探索する方法を指す説明的な呼称。標準化された固有手法名ではなく、候補生成後に別の順位付けモデルを組み合わせることも多い。

出典: Recommendation Systems(Google for Developers)

ファインチューニング

学習済みモデルへ目的に合う追加データを与え、パラメータを更新して応答傾向や特定タスクへの適応度を変える学習。検索時に文書を追加するRAGや、入力文だけを工夫する方法とは処理位置が異なる。

出典: LLM tuning(Google for Developers)

AutoML

データ前処理、特徴量候補、アルゴリズム選択、パラメータ探索、評価など、機械学習モデル構築の一連の作業を自動化・支援する製品や手法。課題設定やデータ品質の判断まで不要になるわけではない。

出典: Automated Machine Learning(Google for Developers)

MLOps

機械学習モデルを一度作って終わりにせず、データとコードの版管理、検証、配備、性能監視、再学習、承認を運用工程として継続する実践。通常のソフトウェアに加え、データ変化も管理対象となる。

出典: MLOps: Continuous delivery and automation pipelines(Google Cloud)

AIエージェント

目標や制約を受け、環境を観測し、計画・推論・ツール実行を通じて状態を変化させるAIシステム。自律性は段階的であり、権限、停止条件、監査、人による承認を設計対象とする。

出典: AI Agent Standards Initiative(NIST)

エージェンティックワークフロー

AIモデルが一回の応答で終わらず、計画、情報取得、ツール実行、結果評価、再試行などを組み合わせてタスクを進める処理構成を指す業界用語。完全自律型だけでなく、人の確認を途中に置く構成も含まれる。

出典: AI Agent Standards Initiative(NIST)Cybersecurity and AI Systems Use Cases(NIST)

トランスフォーマー

系列データの各要素が他の要素を参照する注意機構を中核とし、再帰処理に頼らず関係性を計算するニューラルネットワーク構造。文章以外にも画像、音声、行動系列へ応用される。

出典: Attention Is All You Need(Vaswani et al.)

マルチモーダルAI

テキスト、画像、音声など二種類以上のモダリティを入力・出力または相互関連付けに用いるAIモデルやシステム。複数形式に対応していても、扱える組合せや推論能力はモデルごとに異なる。

出典: Multimodal models(NIST Glossary)

VLA

画像等の視覚入力と言語指示から、ロボットが実行する操作列を出力するVision-Language-Actionモデル。物体や状況の理解だけで終わらず、移動・把持などの行動生成まで学習対象に含める。

出典: RT-2: Vision-Language-Action Models(Google DeepMind)

フィジカルAI

AIがセンサー等から物理環境を認識し、ロボット、車両、設備などの行動へ結び付ける領域を表す業界用語。統一された標準定義はなく、シミュレーション、制御、安全設計まで含めて使われる場合がある。

出典: Physical AI(NVIDIA Glossary)

機械学習

明示的な規則をすべて人が記述する代わりに、例となるデータから予測や判断の関数を学習させるAIの方法群。教師あり、教師なし、強化学習など複数の学習設定を含む。

出典: ISO/IEC 22989 Artificial intelligence concepts and terminology(ISO)

深層学習

多数の層を持つニューラルネットワークで、入力から有用な表現を段階的に獲得する機械学習の方法。画像、音声、言語など高次元データで利用されるが、大量データと計算資源を要することが多い。

出典: ISO/IEC 22989 Artificial intelligence concepts and terminology(ISO)

強化学習

エージェントが環境内で行動し、その結果として受け取る報酬を基に、将来を含む累積報酬を大きくする方策を学ぶ枠組み。正解ラベルを直接与える教師あり学習とは異なる。

出典: ISO/IEC 22989 Artificial intelligence concepts and terminology(ISO)

クラスタリング

データ間の距離や密度などを基準に、あらかじめ正解分類を用意せずまとまりを見つける教師なし学習。得られる群の意味は自動的に確定せず、分析者による解釈が必要になる。

出典: ISO/IEC 22989 Artificial intelligence concepts and terminology(ISO)NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods(NIST)

アソシエーション分析

多数の取引やイベントから、項目の同時出現頻度を基に『ある項目が現れると別項目も現れやすい』という規則候補を抽出する方法。支持度、確信度、リフトなどで有用性を評価する。

出典: NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods(NIST)

回帰分析

目的とする連続値と説明変数の関係を数式モデルで表し、効果の推定や未知値の予測に用いる統計手法。変数間の関係が因果であることを自動的に証明するものではない。

出典: NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods(NIST)

時系列分析

観測時刻の順序を持つデータについて、自己相関、傾向、季節性、変化点などをモデル化する分析。将来予測だけでなく、異常検知や介入前後の変化把握にも用いる。

出典: NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods(NIST)

ベイズ推定

未知量に対する事前分布と、観測データが得られる確率を組み合わせ、観測後の不確実性を事後分布として更新する推定方法。結果を一点だけでなく分布として扱える。

出典: NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods(NIST)

グラフィカルモデル

確率変数をノード、条件付き依存関係を辺で表し、複雑な同時分布を構造化するモデル群。ベイジアンネットワークやマルコフ確率場などが含まれる。

出典: Probabilistic Graphical Models(Daphne Koller, Nir Friedman)

因果推論

介入した場合としなかった場合の結果差を推定し、観測された関連から原因効果を分離しようとする分析。交絡、選択、時間順序を考慮し、比較可能な反事実を構成する。

出典: Causality(Judea Pearl)

仮説検定

母集団に関する帰無仮説を置き、その仮説の下で観測結果以上に極端なデータが得られる確率等を使って判断する統計手続き。結果は仮説が真である確率そのものではない。

出典: NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods(NIST)

オペレーションズ・リサーチ

現実の意思決定問題を数理モデルへ変換し、最適化、待ち行列、シミュレーションなどで、制約下の資源配分や運用方策を比較する分野。解の数値だけでなくモデル前提の妥当性も確認する。

出典: What is Operations Research(INFORMS)

マテリアルズ・インフォマティクス

材料の組成、構造、製造条件、特性などのデータと計算科学・機械学習を組み合わせ、探索空間を絞り込む研究開発手法。実験を完全に置き換えるのではなく、候補選定と知識発見を加速する。

出典: Materials Data Platform(NIMS)

アルゴリズムバイアス

データ収集、ラベル付け、目的関数、モデル化、配備後の使われ方などを通じ、特定の集団へ一貫して不利または不適切な結果が生じる現象。モデル単体だけでなく運用全体を評価する。

出典: Towards a Standard for Identifying and Managing Bias in AI(NIST)

確証バイアス

自分が採用している仮説と整合する証拠を探しやすく、矛盾する証拠を過小評価しやすい認知傾向。情報検索、会議、分析結果の解釈で反証を意図的に確認する必要がある。

出典: Confirmation bias(APA Dictionary of Psychology)

HITL

AI処理の前後または途中に人間の判断点を設け、入力確認、承認、修正、例外処理、品質評価を行うシステム設計。人が関与しているだけでは足りず、権限と責任、介入条件を明確にする。

出典: AI Risk Management Framework(NIST)


分類

あらかじめ用意した既知のカテゴリのどれに当てはまるかを予測する教師あり学習。連続値を予測する回帰と対になり、出力が離散的なカテゴリである点で区別する。

出典: Classification(Google for Developers)

ネットワーク分析

対象を点(ノード)と関係(エッジ)で表し、つながりの構造や中心性、集団などを調べる分析手法。人間関係、通信、物流など、要素間の関係が重要なデータに用いる。

出典: NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods(NIST)

4. IoT・先端技術・Web3・エネルギー

SBC

一枚のプリント基板だけでコンピュータとして起動できるよう、SoCまたはCPU、メモリ、外部接続、起動用インターフェースなどを載せた製品分類。用途は教育用PCから組込み機器まで幅広い。

出典: Single-board computer(Supermicro Glossary)

Raspberry Pi

Raspberry Piのコンピューティング製品群。Linuxを実行するシングルボードコンピュータやCompute Moduleと、マイコンであるPico系は性格が異なるため、名称だけで機能を決めない。

出典: Raspberry Pi products(Raspberry Pi)

Arduino

マイコンボード、開発環境、ライブラリからなる電子工作・組込み開発のプラットフォーム。センサー入力を読み、作成したプログラムで出力機器を制御する用途を中心とし、一般的なデスクトップOSを使う小型PCとは別物である。

出典: What's Arduino(Arduino)

ESP32

Espressif Systemsが提供する無線通信対応SoC・マイコンの製品系列。Wi-FiやBluetoothの対応、CPU、メモリ、消費電力、周辺機能は派生品ごとに異なるため、ESP32という名称だけで仕様を一括りにしない。

出典: ESP32 Documentation(Espressif Systems)

M5Stack

ESP32系などのコントローラーに画面、ボタン、電源、センサー接続端子を組み合わせ、モジュールを追加できるIoT試作向け製品群。ハードウェアだけでなく、UIFlowやArduino向けソフトウェア環境も提供される。

出典: M5Stack Documentation(M5Stack)

Jetson Nano

NVIDIAが提供したGPU搭載の組込みAI用モジュールおよび開発キット。画像処理や推論をエッジ側で動かす学習・試作に利用されてきたが、旧世代製品であり、JetPack 4を含む現在のサポート状況は導入前に確認する。

出典: Jetson Nano(NVIDIA)

IoTゲートウェイ

現場側の機器群と外部ネットワークの境界に置く中継ノード。異なる通信方式の橋渡し、データの絞り込み・蓄積、ローカル処理、接続管理などを担えるが、構成によっては機器がクラウドへ直接接続するため必須ではない。

出典: Use gateways to offload and pre-process data at the edge(AWS)

アクチュエータ

制御信号を受け、供給された電気、空気圧、油圧などのエネルギーを、回転、移動、開閉、押圧といった機械的動作へ変える要素。モーターや電磁弁も用途によりアクチュエータとなる。

出典: Actuators in IoT(TechTarget)

PWM

一定周期のパルスについて、オンになっている時間の比率を変える変調方式。スイッチング素子をオン・オフしながら平均電力を調整でき、LEDの調光やモーター制御などに使われる。

出典: Secrets of Arduino PWM(Arduino)

エッジコンピューティング

センサーや利用者に近い場所へ計算・保存機能を配置し、クラウドへ送る前に処理する構成。応答遅延や通信量を減らせる一方、分散した機器の更新・監視・保護が必要になる。

出典: Fog Computing Conceptual Model(NIST)

レイテンシ

データや処理要求が出発してから目的地点へ到達するまでの遅延。測定対象により片方向遅延、往復時間、アプリケーション応答時間などがあるため、数値を比較するときは測定区間をそろえる。

出典: RFC 1242 Benchmarking Terminology for Network Interconnection Devices(IETF)

レトロフィットIoT

既存の設備・機械へセンサー、通信機器、ゲートウェイなどを後付けし、交換範囲を抑えながらデータ取得や制御機能を追加する取り組みを示す説明的な呼称。標準化された単一方式ではない。

出典: NISTIR 8259 IoT Device Cybersecurity(NIST)

サイバーフィジカルシステム(CPS)

物理世界の状態を計測し、計算モデルで分析・予測した結果を、制御や意思決定として物理側へ反映する閉ループ型のシステム。単なるセンサーデータ収集より、相互作用を重視する。

出典: Framework for Cyber-Physical Systems(NIST)

NPU

ニューラルネットワークで多用する積和演算やテンソル処理を、CPUより効率よく実行するための専用アクセラレーターの総称。対応する演算、精度、学習・推論の範囲は製品設計によって異なる。

出典: Ethos NPUs(Arm)

TPU

Googleが機械学習処理を高速化するために設計したASIC。行列演算を行う専用回路を中心に構成され、Cloud TPUなどでモデルの学習や推論に利用される。

出典: TPU system architecture(Google Cloud)

FPGA

論理ブロック、配線、メモリ、演算器などの構成を、製造後に書き換えられる集積回路。処理内容に合わせた並列回路を実装できる一方、ソフトウェアだけの開発とは異なる設計工程を要する。

出典: FPGA architecture overview(Intel)

RISC-V

命令の意味と符号化を公開仕様として定めるオープンな命令セットアーキテクチャ。企業や研究者は同じ仕様に準拠する独自CPUを実装できるが、各設計の回路やソフトウェアが自動的に公開されるわけではない。

出典: RISC-V Specifications(RISC-V International)

Wi-Fi 7

IEEE 802.11beを基礎にWi-Fi Allianceが認証する無線LAN世代。MLO、最大320MHzチャネル、4K-QAMなどを採用するが、利用できる帯域幅や周波数は国の制度、端末、アクセスポイントの対応に左右される。

出典: Wi-Fi CERTIFIED 7(Wi-Fi Alliance)

Open RAN/O-RAN

Open RANはRANの構成要素間インターフェースを開放し、相互運用性や仮想化を進める広い考え方。O-RANはO-RAN ALLIANCEが仕様、アーキテクチャ、試験を整備する具体的な取り組みで、両語は完全な同義ではない。

出典: O-RAN Specifications(O-RAN ALLIANCE)

NTN

衛星や高高度プラットフォームなど、地上基地局以外を通信経路に用いる非地上系ネットワーク。3GPPではRelease 17でNR-NTNとIoT-NTNの規定が導入され、その後のReleaseでも機能拡張が進められている。

出典: Non-Terrestrial Networks overview(3GPP)

IOWN

NTTが提唱し、IOWN Global Forumなどで検討が進む次世代情報通信基盤の構想。オールフォトニクス・ネットワーク、デジタルツイン・コンピューティングなどを柱とするが、単一の通信規格や完成済み製品名ではない。

出典: IOWN(NTT)IOWN Global Forum(IOWN Global Forum)

光電融合技術

光回路と電子回路を近接・統合し、チップ間・チップ内のデータ伝送や処理を効率化する技術群。電気配線をすべて光へ置き換える意味ではなく、用途に応じて光と電子の機能を分担する。

出典: IOWN(NTT)IOWN Global Forum(IOWN Global Forum)

ミリ波レーダー

おおむね30~300GHzのミリ波帯を利用し、反射波から対象物の距離、相対速度、角度などを推定するレーダー。照明条件の影響を受けにくい一方、遮蔽、反射特性、降雨など環境条件への配慮が必要になる。

出典: Radar sensors(Infineon Technologies)

空間コンピューティング

三次元空間の位置、形状、物体、利用者の動きを計算機が認識し、デジタル情報や操作を現実空間と対応付ける領域を表す業界用語。AR、VR、センサー、3D地図などを含み得るが、統一された標準定義はない。

出典: visionOS overview(Apple Developer)

Web3.0

ブロックチェーン、トークン、分散型IDなどを用いて、デジタル資産やサービス運営への参加方法を再設計しようとする広い概念。共通の技術標準や統一定義はなく、中央管理要素を持つサービスも含めて使われる。

出典: Web3.0研究会(デジタル庁)

Web4.0

AI、仮想世界、IoT、高度な通信などが結び付く将来のWebを表す政策・産業上の概念。欧州委員会もWeb 4.0と仮想世界の戦略を進めているが、Webの世代を定める国際標準として確立した語ではない。

出典: EU strategy on Web 4.0 and virtual worlds(European Commission)

スマートコントラクト

ブロックチェーンの状態と取引入力に従い、決められたコードをネットワーク上で実行する仕組み。現実世界の情報を使う場合はオラクル等が必要になり、コードの実行結果がそのまま法的契約の効力を意味するとは限らない。

出典: Introduction to smart contracts(Ethereum.org)

DApps

スマートコントラクトや分散台帳を主要機能に利用するアプリケーションの総称。画面、データ保管、運用主体など一部が中央管理される構成もあり、名称だけで全要素の分散性は保証されない。

出典: Decentralized applications(Ethereum.org)

DAO

スマートコントラクト、トークン、投票などを用いて、参加者が資金や運営方針を共同管理する組織形態の総称。意思決定権の集中度や法的地位は設計と法域により異なる。

出典: Decentralized autonomous organizations(Ethereum.org)

NFT

ブロックチェーン上で個別のトークンIDと所有・移転履歴を管理する非代替性トークン。トークンが参照する作品データ、利用許諾、著作権は別の契約・保存方法で扱われる。

出典: Non-fungible tokens(Ethereum.org)

DeFi

スマートコントラクトを用い、交換、貸借、担保、デリバティブ等の金融処理を公開ネットワーク上で提供するサービス群。仲介者を減らせる一方、コード、価格情報、流動性、規制のリスクを伴う。

出典: DeFi risks and the decentralisation illusion(BIS)

DID

W3Cが定める、DID文書へ解決可能なURI形式の識別子。中央の単一登録機関への依存を減らす設計を可能にするが、利用するDIDメソッドによって台帳、運営主体、更新方法は異なる。

出典: Decentralized Identifiers v1.1(W3C)

VC

発行者が対象者に関する一つ以上の主張をデジタル形式で表し、保持者が検証者へ提示できるW3Cデータモデル。署名等の証明方式により真正性や改ざん有無を確認するが、記載内容の事実性は発行者への信頼に依存する。

出典: Verifiable Credentials Data Model v2.0(W3C)

SBT

譲渡できないトークンを使って、所属、資格、実績、関係性などを表現する構想として提案された用語。広く合意された技術標準ではなく、プライバシー、訂正、失効、本人拘束などの課題がある。

出典: Decentralized Society: Finding Web3's Soul(Weyl, Ohlhaver, Buterin)

ステーブルコイン

参照資産への償還や準備資産などにより、価格の安定を目指すデジタル資産の総称。日本では、法定通貨の価値と連動する一定のものが資金決済法上の「電子決済手段」として扱われ、取扱いには該当制度の確認が必要になる。

出典: 電子決済手段・暗号資産サービス仲介業(金融庁)

CBDC

紙幣・硬貨と同じく中央銀行への直接的な請求権を、電子的な価値として移転・保有できるようにする中央銀行通貨の構想。利用者層、口座型かトークン型か、民間決済との役割分担は国ごとの制度設計で決まる。

出典: 中央銀行デジタル通貨(日本銀行)

デジタルユーロ

欧州中央銀行・ユーロシステムが準備を進める、中央銀行マネーのデジタル形態。2026年中の関連法成立を前提に、2027年後半から試行を行い、2029年の潜在的な初回発行へ技術準備を進める計画だが、発行の最終決定は未了である。

出典: Digital euro project(European Central Bank)

Trusted Web

データを渡す相手、提示された属性、データの来歴、合意内容を検証できるようにし、利用者側のデータコントロールを高めることを目指す日本の構想。特定のブロックチェーン方式へ限定されない。

出典: Trusted Web(デジタル庁)

VPP

需要設備、蓄電池、発電設備など分散したエネルギー資源を統合制御し、系統運用や電力取引に対して一つの発電所に相当する調整能力を提供する仕組み。資源を物理的に一か所へ集めるわけではない。

出典: Guidelines for Energy Resource Aggregation Business(資源エネルギー庁)

HEMS/BEMS

住宅または業務用建物におけるエネルギー利用を、計測、表示、分析、設備制御によって管理する仕組み。HEMSは家庭、BEMSはビルを対象とし、接続する機器や制御範囲はシステム構成によって異なる。

出典: 省エネを実現するエネルギーマネジメント(資源エネルギー庁)

デマンドレスポンス

電力需給、価格、事業者からの要請などを受けて、需要家が電力使用の量や時間帯を変更する取り組み。使用量を減らすだけでなく、余剰時に増やす、別時間へ移す運用も含まれる。

出典: ディマンド・リスポンス(資源エネルギー庁)

スマートメーター/AMI

AMIは、計量器、双方向通信、収集システム、データ管理を組み合わせ、計量情報を遠隔で扱うための全体基盤。その末端機器となるスマートメーターが、使用量を時間帯別に記録し、通信経由で提供する。

出典: スマートメーター(資源エネルギー庁)

セクターカップリング

再生可能電力を、電化、蓄熱、EV、合成燃料、水素などを介して、建物・交通・産業へ融通するエネルギーシステムの統合。分野間に変換・貯蔵経路を作り、需給調整の選択肢を増やす。

出典: Introduction to System Integration of Renewables(IEA)

カーボンフットプリント

製品やサービスについて、原材料、製造、輸送、使用、廃棄など設定したライフサイクル境界内の温室効果ガスをCO2換算で集計する指標。算定範囲と前提を示さなければ比較はできない。

出典: Product Life Cycle Accounting and Reporting Standard(GHG Protocol)

カーボントレーシング

製品や組織に関する温室効果ガス排出データについて、算定根拠、発生工程、受け渡し先をバリューチェーンに沿って追跡可能にする取り組みを示す一般的な呼称。統一された一つの規格名ではない。

出典: Partnership for Carbon Transparency(WBCSD / PACT)

DPP

製品の材料、環境性能、修理、再利用などの情報を、製品識別子に結び付けて参照可能にするデジタルプロダクトパスポート。EUのESPRが枠組みを設けているが、必要項目や開始時期は今後の製品群別ルールで具体化される。

出典: Ecodesign for Sustainable Products Regulation and Digital Product Passport(European Commission)

ペロブスカイト太陽電池

結晶構造の一種であるペロブスカイト型材料を発電層へ用いる薄膜太陽電池。軽い基材や曲面への展開が見込まれる一方、屋外寿命、封止、材料の安全管理、安定した量産工程の確立が課題となる。

出典: 次世代型太陽電池戦略(経済産業省)

量子コンピュータ

量子ビットの重ね合わせ、干渉、場合によってはもつれを利用し、量子回路として計算を行う装置。特定アルゴリズムで優位性が期待されるが、通常計算をすべて高速化するものではない。

出典: Quantum Computing Explained(NIST)


IoTクラウド

多数のIoT機器から送られるデータを集約・蓄積し、分析やアプリケーション連携を行うクラウド側の基盤。現場で一次処理を担うIoTゲートウェイに対し、蓄積と分析を担う上位に位置づけられる。

出典: What is IoT(AWS)

ZigBee

低消費電力で近距離の機器どうしをつなぐ無線通信規格。センサーや照明などのIoT機器を、網目状に中継しながら接続する用途に使われる。

出典: Zigbee(Connectivity Standards Alliance)

MCU

処理装置、メモリ、入出力を一つのチップに収めた小型のコンピュータ。機器の制御に組み込んで使い、汎用OSを動かすシングルボードコンピュータとは用途と規模が異なる。

出典: Microcontroller(Arm Glossary)

NPU/VPU/QPU

特定の処理に特化した処理装置の総称的な呼び方。NPUはニューラルネットワーク演算、VPUは画像・映像処理、QPUは量子計算を担う。いずれも汎用CPUと役割を分けて使われる。

出典: Quantum Computing Explained(NIST)

マイクログリッド

一定の区域内で、分散した発電設備や蓄電池を束ねて電力を供給し、必要に応じて大規模系統から切り離しても運用できる小規模な電力網。再生可能エネルギーの活用や災害時の電源確保に使われる。

出典: Microgrids(U.S. Department of Energy)

Society 5.0

サイバー空間と現実空間を高度に融合させ、経済発展と社会課題の解決を両立する社会像を示す、日本政府が提唱する概念。狩猟・農耕・工業・情報に続く新たな社会の段階として位置づけられる。

出典: Society 5.0(内閣府)

CBAM

EUが導入する炭素国境調整措置。域外から輸入される製品に、生産時の温室効果ガス排出に応じた負担を求める仕組みで、域内外の炭素コストの差による競争のゆがみを抑えることを狙う。

出典: Carbon Border Adjustment Mechanism(European Commission)

RoHS

電気・電子機器における特定有害物質の使用を制限するEUの規制。鉛やカドミウムなどの含有を抑え、廃棄時の環境負荷を下げることを目的とする。

出典: RoHS Directive(European Commission)

GDPR

EUの一般データ保護規則。個人データの取扱いに関する本人の権利と事業者の義務を定め、域外の事業者にも一定の条件で適用される。違反には高額の制裁金が科され得る。

出典: General Data Protection Regulation(European Commission)

脳オルガノイド

幹細胞から立体的に育てた、脳の一部の構造を模した組織。創薬や疾患研究、将来の計算資源としても注目される一方、成長に伴う倫理的論点も議論されている。

出典: Tissue Chip / Organoids(NIH NCATS)

5. 戦略・ビジネス・デザイン・人材

PEST

事業を取り巻く外部環境を、政治・制度、経済、社会、技術の四つの観点から洗い出す分析枠組み。自社の強みや弱みではなく、組織が直接には制御しにくい変化を捉えるために使う。

出典: PESTLE analysis(CIPD)

5Forces

業界の利益構造を、既存企業間の競争、新規参入、代替、買い手、供給者から受ける圧力で検討する枠組み。個別企業の能力評価ではなく、業界内で価値を確保しやすい条件を読む。

出典: The Five Competitive Forces That Shape Strategy(Harvard Business School)

SWOT/TOWS

SWOTは組織内部のStrength・Weaknessと、外部環境のOpportunity・Threatを区分して状況を整理する。TOWSは四領域を組み合わせ、強みで機会を取る等の戦略選択肢へ展開する。

出典: The TOWS Matrix(Heinz Weihrich)

ビジネスモデルキャンバス

組織が価値を生み、顧客へ届け、収益や成果として回収する仕組みを、九つの要素で一枚に表す設計・対話用の図。完成した事業計画書ではなく、仮説を共有して更新するための道具である。

出典: The Business Model Canvas(Strategyzer)

バリュープロポジション

特定の顧客が抱える課題や望む成果に対し、提供物がどのような便益を与え、なぜ他の選択肢より適しているのかを示した価値の約束。製品機能の列挙だけでは成立しない。

出典: The Value Proposition Canvas(Strategyzer)

バリューチェーン分析

事業を構成する活動を分け、各活動がコストと顧客価値にどう寄与し、活動同士がどう結び付いて競争優位を作るかを調べる方法。組織図の部門分類とは一致しない場合がある。

出典: The Value Chain(Harvard Business School)

範囲の経済

異なる製品やサービスを一つの企業または仕組みで扱うことで、共通資源を使い回し、別々に提供する場合より総費用を下げられる効果。ブランド、顧客基盤、設備、データなどの共有が要因になる。

出典: Economies of scope(Investopedia)

規模の経済

生産量や処理量の拡大に伴い、固定費の分散、専門化、購買条件の改善などによって平均費用が低下する効果。一定規模を超えると複雑化による不経済が生じる場合もある。

出典: Economies of scale(Investopedia)

ネットワーク外部性

あるサービスや規格の参加者数が変わることで、他の利用者が得る便益または負担も変化する現象。電話や決済網のような直接効果と、補完製品が増える間接効果がある。

出典: Network effect(Investopedia)

ロングテール

需要を頻度順に並べたとき、少数の人気商品に続いて多数の低頻度商品が長く分布する状態。検索、在庫、配送のコストを下げられる場合、その小さな需要の合計を事業化できる。

出典: The Long Tail(Wired)

エコシステム&アライアンス

アライアンスは複数組織が特定目的のために結ぶ協力関係、エコシステムは顧客、補完事業者、基盤提供者など多数の主体が相互依存して価値を生む全体構造を指す。両者は範囲と統治方法が異なる。

出典: Business ecosystem(IBM)

ポートフォリオマネジメント

複数の事業、製品、プログラム、プロジェクトなどを一つの投資集合として選択・優先順位付けし、戦略、価値、リスク、資源制約に合わせて組み替える管理。個々の案件の工程管理とは目的が異なる。

出典: The Standard for Portfolio Management(PMI)

プロダクトビジョン

製品によって将来どの利用者に、どのような状態変化をもたらしたいかを示す長期的な方向。機能一覧や期限付きロードマップより上位にあり、意思決定の基準として使う。

出典: Product Vision(Scrum.org)

プロダクトファミリー

共通の技術基盤、アーキテクチャ、部品、製造工程などを共有しながら、用途や顧客層に合わせた派生を持つ製品群。共通化と差別化の範囲を計画して展開する。

出典: Software Product Lines(Carnegie Mellon SEI)

PLM

製品の構想から設計、製造、販売、保守、廃止までに生じる情報と業務を、部門を越えてつなぐ管理手法。図面管理だけでなく、構成、変更、品質、規制、サービス情報も対象になる。

出典: Product lifecycle management(Siemens)

テーラリング

標準の方法、役割、文書、統制をそのまま適用せず、目的、規模、複雑性、リスク、組織能力に応じて選択・調整すること。省略の理由と影響を説明できる統制された変更として行う。

出典: Tailoring Project Management Methodology(PMI)

チェンジマネジメント

新しい制度、業務、技術を人と組織が受け入れ、実際の行動として定着させるための活動。影響を受ける人の特定、説明、参加、教育、支援、定着確認などを扱う。

出典: What is change management(Prosci)

ステークホルダーマップ

施策に関係する人や組織を配置し、影響力、関心、態度、相互関係などを可視化する図。誰へ何を伝え、どの段階で関与してもらうかを決める材料にする。

出典: Stakeholder Maps(Interaction Design Foundation)

サービス生態系マップ

サービスに関わる主体、資源、情報、金銭、価値の交換関係を広い範囲で描いた図。利用者の一連の体験だけでなく、制度、協力企業、地域など周辺環境との依存関係を確認する。

出典: Ecosystem Map(Service Design Tools)

サービスブループリント

サービスが提供される時間の流れに沿って、利用者が経験する接点と、それを成立させる社内作業・情報・資源の関係を図示する設計手法。引継ぎの切れ目や失敗しやすい箇所を発見するために使う。

出典: Designing Services That Deliver(Harvard Business Review)

ビジネスプロセス関連図

業務プロセス同士の前後関係、情報・物の受け渡し、担当組織などを俯瞰する図を指す一般的な呼称。BPMNのような標準記法名ではないため、作成時には記号の意味と対象範囲を別途定義する。

出典: Business Process Model and Notation(Object Management Group)

BPMN

業務の流れをイベント、アクティビティ、ゲートウェイ、シーケンスフロー、プール等で表すOMG標準。業務担当者と実装担当者の間でプロセス構造を共有するための記法である。

出典: Business Process Model and Notation(Object Management Group)

DMN

業務判断を、入力データ、判断要件、意思決定表、知識モデルなどで表現するOMG標準。BPMNが作業の流れを扱うのに対し、DMNはその途中で適用する判断規則を分離して記述する。

出典: Decision Model and Notation(Object Management Group)

UML

ソフトウェアを中心とするシステムについて、構造と振る舞いをクラス図、シーケンス図、状態図など複数の図種で表現するOMG標準。開発方法論そのものではなく、モデル表現の言語である。

出典: Unified Modeling Language(Object Management Group)

ArchiMate

企業の戦略、業務、アプリケーション、技術、移行計画などを同じ概念体系で関連付けるThe Open Groupのモデリング言語。個別システムだけでなく企業アーキテクチャ全体の依存関係を可視化する。

出典: The ArchiMate Enterprise Architecture Modeling Language(The Open Group)

コンセプトテスト

本格的な設計や開発の前に、対象者へ価値提案や利用場面を提示し、理解、必要性、魅力、選択意向などを確かめる調査。完成品の操作性を測るユーザビリティテストとは段階が異なる。

出典: Concept Testing(Interaction Design Foundation)

モックアップ

製品や画面の外観、寸法感、配置などを具体的に確認するための表現物。実物大模型や高精細な画面図を含むが、動作や内部処理が実装されているとは限らない。

出典: Mockups(Interaction Design Foundation)

ワイヤーフレーム

画面に置く情報、操作要素、領域の優先順位と基本的な導線を、装飾を抑えて示す設計図。視覚デザインを完成させる前に、構造上の認識を合わせるために用いる。

出典: Wireframing(Interaction Design Foundation)

ムードボード

写真、色、素材、書体、形状などの参考要素を集め、目指す感情や視覚的方向を共有する資料。個々の要素をそのまま最終成果物に採用する仕様書ではない。

出典: Mood Boards(Interaction Design Foundation)

デザインシステム

複数の製品や画面で一貫した体験を作るために、設計原則、デザイントークン、再利用部品、文章・アクセシビリティ指針、運用ルールを組み合わせた仕組み。部品集だけでは維持できない。

出典: U.S. Web Design System(U.S. General Services Administration)

参加型デザイン

設計の影響を受ける利用者や現場関係者を、意見を聞く対象にとどめず、課題設定や案の作成・評価に参加する共同設計者として扱う方法。

出典: Participatory Design(Interaction Design Foundation)

カードソーティング

内容や機能を表すカードを参加者に分類してもらい、どの項目を同じまとまりと考えるかを調べる手法。分類名も参加者が作るオープン型と、所定分類へ入れるクローズド型などがある。

出典: Card Sorting(Interaction Design Foundation)

ワークショップ設計

限られた時間で参加者から必要な判断や成果を得るため、目的、参加者、前提情報、問い、活動順、記録方法、意思決定方法を組み立てること。会議用の演習を並べるだけではない。

出典: Workshop facilitation(Nielsen Norman Group)

UXライティング

デジタル製品のボタン、入力案内、エラー、確認文などを、利用者が状況を理解して次の行動を選べるよう設計する文章実務。ブランド表現だけでなく、明確さ、簡潔さ、アクセシビリティを扱う。

出典: Content design(Material Design)

オブジェクト指向/タスク指向

オブジェクト指向のインターフェースは、文書、商品、設備など対象物を選び、その対象へ操作を加える。タスク指向は、申込み、予約、報告など達成目的を起点に必要な手順を順番に提示する。

出典: Noncommand User Interfaces(Nielsen Norman Group)Object-Oriented UX(Nielsen Norman Group)

3Dデザイン

高さ・幅・奥行きを持つデジタルモデルとして、形状、空間関係、材料、表面などを設計する活動。製品設計、建築、シミュレーション、映像表現などでは、必要な精度と属性情報が異なる。

出典: 3D design(Autodesk)

グラフィックデザイン

情報を視覚言語へ変換する設計分野。タイポグラフィ、画像、図形、色、余白の関係を調整し、見る人が内容を識別し、順序立てて理解し、必要な行動へ進めるようにする。

出典: What is graphic design(AIGA)

GEO

生成AIを利用した検索・回答サービスから、自分の情報を発見・参照されやすくするための情報設計や改善を示す業界用語。確立した共通規格ではなく、Googleは特別な生成AI向け施策より、利用者に有用で検索エンジンが理解できる通常のSEO原則を案内している。

出典: AI features and your website(Google Search Central)

E-E-A-T

Experience、Expertise、Authoritativeness、Trustworthinessの略。Googleの検索品質評価で、コンテンツや作成者の経験・専門性・権威性・信頼性を検討する観点であり、Webサイトへ公開される単一の点数や直接操作できるランキング要因ではない。

出典: Creating helpful, reliable, people-first content(Google Search Central)

アサンプションマトリクス

事業案や製品案を支える未検証の前提を、結果への影響と確かさなど二つの軸で配置する道具。影響が大きく不確かな前提を先に実験し、後戻りの大きい投資を避ける。

出典: Test Your Business Ideas(Strategyzer)

D&I

Diversityは属性、経験、能力、考え方などの多様性が存在すること、Inclusionは異なる人が意思決定や活動へ実質的に参加できる状態を指す。人数構成を変えるだけで包摂が実現するとは限らない。

出典: Transformative enterprise diversity and inclusion strategies(ILO)

アンコンシャス・バイアス

過去の経験や社会的な固定観念から無意識に生じる判断の偏り。採用、評価、役割分担などで一貫した差を生むため、個人の注意喚起だけでなく評価基準や意思決定手順も見直す。

出典: Implicit Bias(NIH)

メタ認知

自分が何を理解し、どの方法を使い、どこで誤っているかを把握しながら、学習や判断を調整する働き。計画、進行中の監視、結果の評価と方略の変更を含む。

出典: Metacognition(Cornell University)

批判的思考

主張について、根拠の質、前提、用語、論理の飛躍、反対証拠、代替説明を検討し、判断を更新する思考態度。相手や案を否定することではなく、結論の妥当性を点検する。

出典: Critical Thinking: A Statement of Expert Consensus(Peter A. Facione)

水平思考

問題の前提や分類の仕方を意図的に変え、通常の論理展開では出にくい発想を作る思考法。偶然のひらめきに任せず、視点変更や逆転、組合せなどの操作を用いる。

出典: Lateral Thinking(Edward de Bono)

未来思考

複数の起こり得る将来を想定し、現在の前提や意思決定を検討する思考法の総称。将来を一点予測するのではなく、シナリオ、兆候、逆算などを使って選択肢と備えを増やす。

出典: Strategic Foresight(OECD)

フェイルファースト

不確実な前提を小さな実験で早期に確かめ、誤りなら大規模投資の前に撤退・修正する開発姿勢。失敗回数を増やすことではなく、学習コストを下げることが目的である。

出典: The Lean Startup(Eric Ries)

レッドクイーン・レース

周囲の主体も変化し続けるため、自ら改善しても相対的な位置を保つだけになる状況を表す比喩。進化生物学のレッドクイーン仮説に由来するが、あらゆる競争へ成り立つ法則ではない。

出典: A New Evolutionary Law(Leigh Van Valen)

日記調査

参加者が数日から数週間、実際の生活環境で行動、出来事、感情、利用状況を継続記録するユーザー調査。研究者が同席しにくい長期的・断続的な体験を把握できる。

出典: Diary Studies(Nielsen Norman Group)

ギグワーカー

単発・短期・案件単位の仕事を請け負う働き手を指す広い呼称。デジタル労働プラットフォームを介する場合が多いが、それに限定されず、雇用者か自営業者かは契約と各国法制で異なる。

出典: Digital labour platforms(ILO)

ライブコマース

ライブ映像の配信中に商品説明、実演、質問対応を行い、視聴画面から購入へつなげる販売方式。録画動画による広告と異なり、リアルタイムの相互作用と購買導線を組み合わせる。

出典: ライブコマースとは(Shopify)


6. 業種別DXを学ぶための一般用語

BOPIS

顧客がECで商品を注文・購入し、指定した実店舗や受取拠点で受け取る方式。実施には、店舗別在庫、注文確保、受渡し通知、キャンセル処理などオンラインと店舗業務の連携が必要になる。

出典: BOPIS: Buy Online, Pick Up In Store(Shopify)

D2C

ブランドが自ら運営するECや直営チャネルを主要な顧客接点とし、商品提供、販売、顧客関係を直接設計する事業モデル。伝統的な卸売・小売への依存を小さくできるが、物流や顧客対応も自社側の責任になる。

出典: Direct to Consumer: How the Model Works(Shopify)

BaaS

Banking as a Serviceの文脈では、認可を受けた金融機関の口座、決済、本人確認などの機能をAPI等で外部事業者へ提供し、そのサービスへ組み込めるようにする仕組み。Backend as a Serviceも同じ略語のため、金融分野か開発基盤かを確認する。

出典: Digitalisation of finance(Basel Committee on Banking Supervision)

ネオバンク

店舗を主要チャネルとせず、オンラインやモバイル中心で銀行機能を提供する事業者を指す呼称。ただし国・制度により、銀行免許を持つデジタル専業銀行を指す場合と、免許銀行と提携する非銀行事業者を指す場合がある。

出典: Digitalisation of finance(Basel Committee on Banking Supervision)

金融包摂

個人や事業者が、必要性に合う決済、貯蓄、信用、保険等へ、安全かつ負担可能な条件でアクセスし利用できる状態。口座の保有数だけでなく、継続利用と適切性も含めて評価する。

出典: Financial Inclusion Overview(World Bank)

MES

ISA-95の階層で、製造計画を現場の実行へ落とし込み、作業、資源、品質、進捗、実績を扱うレベル3の製造オペレーション管理システム。ERP側の計画とPLC・SCADAなどの制御層の間をつなぐ。

出典: ISA-95 Standard(ISA)

SCADA

広域または大規模な設備から計測値や警報を収集し、監視画面、履歴保存、遠隔操作を提供する監視制御システム。現場の高速な直接制御はPLC等が担い、SCADAは上位監視を担うことが多い。

出典: SP 800-82 Rev.3 Guide to Operational Technology Security(NIST)

BIM/CIM

建築物・土木構造物の三次元モデルに形状と属性情報を持たせ、調査・計画、設計、施工、維持管理の関係者間で共有・活用する取り組み。国土交通省では、従来のBIM/CIM原則適用を含む実施要領や基準を更新しながら運用している。

出典: BIM/CIMポータルサイト(国土交通省)

PLATEAU

国土交通省が、都市の建物・地形等を標準化した3D都市モデルとして整備し、オープンデータ公開とユースケース開発を進めるプロジェクト。自治体や民間が防災、まちづくり、環境等へ利用できる。

出典: Project PLATEAU(国土交通省)

i-Construction 2.0

国土交通省が進める建設現場のオートメーション化施策。施工、データ連携、施工管理の自動化を柱に、2040年度までに少なくとも3割の省人化、すなわち1.5倍の生産性向上を目標とし、年度ごとに取組予定を公表しながら段階的に進めている。

出典: i-Construction 2.0(国土交通省)

LIFE

厚生労働省の科学的介護情報システム。介護施設・事業所から標準化されたデータを受け取り、フィードバックを返すことで、ケアの見直しと質向上を支援する。

出典: 科学的介護情報システム LIFE(厚生労働省)

RWD

診療、保険請求、レジストリ、患者が用いる機器など、通常の医療提供や生活の中で継続的に収集される、患者の健康状態または医療提供に関するデータ。これを分析して得る臨床的知見はRWEと呼ばれる。

出典: Real-World Evidence(FDA)

DTx

疾患の治療・軽減を目的とする医学的介入を、ソフトウェアとして患者へ提供するもの。効果を示す臨床的根拠を前提とし、健康増進や記録だけを目的とする一般的なウェルネスアプリとは区別される。

出典: Understanding DTx(Digital Therapeutics Alliance)

空間ID

三次元空間を階層的なボクセルへ区切り、それぞれへ共通の識別子を割り当てる仕組み。異なる事業者が持つ地物、設備、移動体などの情報を、同じ空間単位で検索・連携するための基盤として検討されている。

出典: デジタルアーキテクチャ・デザインセンター(経済産業省)


更新と利用上の注意

  • 本資料は非公式の学習補助教材です。公式教材、公式シラバス、公式eラーニングの代替ではありません。
  • 企業・業界別のDX事例、製品名、導入効果は、公式eラーニング、官公庁の事例集、企業公式発表などで別途学習してください。
  • 規格、制度、製品、政策は更新されます。試験前には各項目の出典と公式シラバスの最新版を確認してください。
  • 用語の説明や出典に誤りがある場合は、該当用語と根拠資料を確認したうえで修正してください。

変更履歴

  • v1.1(2026-07-20):出典リンク214件を監査し、参照先違い・移転URLを修正。
  • v1.2(2026-07-20):i-Construction 2.0の記述1件を修正。公開資料で裏付けできなかった「2026年度は本格運用・普及の段階を進めている」を、「年度ごとに取組予定を公表しながら段階的に進めている」へ変更。
  • v1.3(2026-07-20):出典表示4件をリンク先と一致させ、リンク監査表記を修正し、重複していた水平線を整理。
  • v1.4(2026-07-20):NotebookLM質問例の章を削除し、「使い方」のNotebookLM利用案内を、学習スケジュール作成・3問ごとの解説・分野別確認テストという実際の運用に合わせて修正。
  • v1.5(2026-07-20):関連する一般技術用語26項目(37語相当。CIS Controls、IDS/IPS、OAuth、Society 5.0、GDPR、CBAM等)を、公開一次資料の出典つきで追加。企業固有事例は追加していない。

【令和8年度】1級電気工事施工管理技士 第一次検定|AI解答案(全89問)

1級電気工事施工管理技士 第一次検定、受験おつかれさまでした。

私も疲れました。

 

持ち帰った問題をもとに、GPT-5.6とClaude Fable 5にそれぞれ問題を解いてもらい、判断が噛み合わなかったところを突き合わせて、解答試案を作ってみました。

それでも、分からないところは残るんだね。

おなじみの注意書きですが、AIによる予想なので、必ずしも正しいとは限りません。

 

以下は公式正答公表前の暫定版です。

公式正答の公表後に照合し、間違っていた箇所を追記・修正する予定です。

 

※7月14日公開の公式の正答肢はこちら

https://www.fcip-shiken.jp/2607r08_ans1e.pdf

公式正答と照合したところ、AI解答の誤りは次の2問でした。

 

問6:AI③ → 公式②
 図はΔ結線ではなくY結線。各コンデンサに加わる電圧は200/√3Vとなるため、無効電力は8kvar。したがって正答は②です。

問73:AI② → 公式①
 ZCTと接地線の通し方が不適切で、地絡電流を正しく検出できないため、正答は①です。

 

二つのAIがなぜ間違えたのか、討議で答えが変わった問題との違いは、次の記事で検証しました。

「GPTとClaudeを討議させたら、答えが変わったのは89問中1問だった」

 

# 令和8年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定
## AI予想正答・根拠一覧
> 公式正答未照合のAI予想です。No.18・30・69は規格本文または図の確認余地があるため「暫定」と表示しています。

【No.1〜6 必須・全問解答】
問1: 3  C=ε0εrA/d=ε0×4×0.4/0.002=800ε0 問2: 2  仕事は電界方向の変位成分のみ。水平80cmは仕事ゼロ、鉛直0.6mが有効。W=qEd=2×5×0.6=6J 問3: 3  Z=√(3²+(8−4)²)=5Ω、I=100/5=20A、P=I²R=20²×3=1200W。100V×20A=2000WはS(皮相電力) 問4: 2  満スケール電流=1V/2000Ω=0.5mA。Vb=(2000+4000)×0.5mA=3V、Vc=(2000+4000+14000)×0.5mA=10V 問5: 2  P〔kW〕=9.8QHη → 98000=9.8×Q×250×0.8=1960Q → Q=50 m3/s 問6: 3  Δ結線で各XCに線間電圧200Vが直接印加。Q=3×V²/XC=3×(200²/5)=24000var=24kvar
【No.7〜12 6問中4問選択】 問7: 1  給水加熱器(タービン抽気で給水を加熱)=再生サイクル。再熱器(タービン途中の蒸気をボイラへ戻す)は図になし 問8: 4  母線保護は電流差動・電圧差動・位相比較・方向比較・遮へい母線(架構絶縁)方式等。温度継電方式は変圧器等の機器保護であり母線保護方式ではない 問9: 3  %インピーダンスは変圧器の一次側・二次側で同一値になるのが利点であり、電圧換算は不要。「電圧比を乗じて換算」が誤り 問10: 4  定期点検は軽負荷期に計画するのが原則。年間平均化は重負荷期の供給力を損なう 問11: 1  均斉度は最小照度÷平均照度(又は最小÷最大)。「最大÷平均」は誤り 問12: 1  Ns=120f/p(極数で除す)。「乗じる」が誤り。3のP=ωTは正しい記述
【No.13〜44 32問中14問選択】 問13: 3  コンバインドサイクルは起動・停止時間が短いのが特徴。「長い」が誤り 問14: 3  ロータ回転面を風向に追従させるのはヨー制御。ピッチ制御は羽根の取付角を変えて回転速度・出力を制御する装置 問15: 4  接地開閉器は遮断器・断路器の開放「後」に閉路(作業安全用)。開放前の閉路は短絡 問16: 4  距離継電器は電圧と電流からインピーダンスを測定し、整定値より「小さい」場合(故障点が近い)に動作。「電圧と位相」「大きい場合に事故」の二重の誤り 問17: 1  連系でインピーダンス低下→短絡容量は増大し、遮断容量は増強が必要。「減少・低減」が誤り 問18: 2 〔暫定〕 たるみの公式 D=WS²/(8T)、実長の公式 L=S+8D²/(3S)。両方を満たす組合せが正答。 問19: 4  塔脚接地抵抗の低減は埋設地線(カウンターポイズ)による。架空地線は直撃雷の遮へい用であり、敷設しても塔脚接地抵抗は下がらない 問20: 1  R=ρL/A。抵抗は長さに比例・断面積に反比例で、離隔距離とは無関係(離隔はL・Cに影響) 問21: 3  tanδが大きい=誘電体損が大きい→許容電流は減少。小さい絶縁体を使うのが正 問22: 4  電技解釈第227条の解列箇所は受電用遮断器・出力端遮断器(同等装置含む)・連絡用遮断器等。変圧器保護用遮断器は規定なし 問23: 2  部分放電法は絶縁劣化診断の手法。故障点測定はマーレーループ法(地絡)・パルスレーダ法・静電容量法(断線) 問24: 4  不良がいし検出は火花ギャップ(放電)式・ネオン管式・音響式等。ターンバックルは支線等の張力調整金具であり検出方法ではない 問25: 2  N=EA/(FUM)=750×(18×16)/(7500×0.9×0.8)=216000/5400=40台 問26: 4  電技解釈第149条。50A分岐回路の電線は断面積14mm2以上→8mm2は不足。20A(配線用遮断器)回路は直径1.6mm以上でよく2.0mmは適法 問27: 2  電技解釈第33条。短絡保護専用遮断器は「整定電流の1.2倍の電流を通じた場合において0.2秒以内に動作」。1.0倍が誤り 問28: 3  電技解釈第36条。接地工事による省略は接地抵抗値3Ω以下が要件。10Ωでは省略不可。乾燥した場所(1)、対地電圧150V以下で水気のある場所以外(2)、二重絶縁(4)は省略可 問29: 3  モールド変圧器の樹脂表面は運転中帯電しており、接触すると感電のおそれがあるため接触防護(さく等)が必要。「感電の危険性が低い」が誤り。騒音が大きい(1)、耐熱クラスが高く温度上昇限度が高い(2)は特徴として正 問30: 2 〔暫定〕 JIS C 4620では引込口・引出口のすき間を塞ぐ材料は金属製等が求められ、合成樹脂製プレートは不適合と考えられる。1(引出形遮断器による断路器省略)、3(PF・S形の定義)、4(CB形4000kV・A以下)はJIS上正しい記述。 問31: 4  OVGRは地絡過電圧継電器(Over Voltage Ground Relay)。地絡過電流はOCGR 問32: 1  直結ラジエータ式は密閉循環で補給水不要(断水に強いのが利点)。「運転不可能」が誤り。4は正しい記述 問33: 3  3の記述内容は常時インバータ給電方式。常時商用給電方式は平常時に商用直送・停電時にインバータへ切換。4は正しい記述 問34: 1  電技解釈第29条。省略できるのは「対地電圧150V以下」の機械器具を乾燥した場所に施設する場合。200Vは不可。2・3・4はいずれも省略可の要件に適合 問35: 4  優先順位による負荷遮断・復帰はデマンド制御の機能。力率制御は進相コンデンサの投入・開放 問36: 3  受信機の電源配線は専用回路としなければならず、他の設備(誘導灯)の配線からの分岐は不可。専用表示をしても分岐自体が違反 問37: 1  非常用進入口の赤色灯は常時点灯する構造(昭和45年建告示)。「常時消灯」が誤り 問38: 2  誘導雑音が多い環境では雑音を打ち消せる平衡型を選定する。不平衡型は誘導雑音に弱い 問39: 2  経路上の損失を加算。ケーブル20m×0.5=10dB+2分岐器(幹線通過=挿入損失)5.0dB+4分配器(分配損失)10.0dB+テレビ端子(挿入損失)1.0dB=26.0dB。結合損失・端子間結合損失は経路外のため加算しない 問40: 2  支持点から次の支持点までの区間は「径間」。勾配はトロリ線の高低差の割合 問41: 4  直流き電は三相整流のため三相側は平衡負荷となり、電圧不平衡は問題にならない。不平衡対策(スコット結線変圧器等)が必要なのは交流き電方式 問42: 1  交流電化区間ではき電電流(商用周波数)と信号電流が干渉するため、商用周波数軌道回路は使用できない。分倍周・83 1/3Hz・AF軌道回路が用いられる 問43: 3  視機能低下グレア(相対閾値増加TI)は規定値「以下」であること。グレアは上限管理。「以上」が誤り。4の目視確認は正しい方法 問44: 3  反射減衰量(リターンロス)は信号を入れた同じ送信端で反射波を測定。受信端での測定は挿入損失。2のワイヤマップは正しい記述
【No.45〜52 8問中5問選択】 問45: 1  CAV方式は間仕切り変更・負荷増に対応しにくい(対応しやすいのはVAV) 問46: 2  オーバーフロー管は排水口空間を確保した間接排水とし、防虫網を設ける。排水管直結は逆流・汚染のおそれがあり不可 問47: 2  地山=840/1.2=700m3、盛土(締固め)=700×0.9=630m3 問48: 4  定義が逆。後視=標高既知の点の標尺の読み、前視=標高を求めようとする点の標尺の読み 問49: 2  原地盤土砂+セメントミルクを撹拌混合しH形鋼を芯材とするのはソイルセメント壁(SMW)。親杭横矢板は遮水性なし、鋼矢板・場所打ちRC壁は原地盤土砂を材料としない 問50: 3  スラブ軌道はプレキャストの軌道スラブを用いる。「現場打ち」が誤り 問51: 2  ラーメン構造は柱・梁の曲げ剛性で水平力に抵抗するため、軸力系のブレース構造より部材断面は大きくなる。「小さくなる」が誤り 問52: 3  継手位置は同一箇所に集中させず分散させるのが原則。集中は断面欠損が重なり危険
【No.53〜54 必須・全問解答】 問53: 1  varhは無効電力量計(var-hour)。無効電力計はvar。角形枠は積算計器を表す 問54: 2  再下請通知事項は工事名称・工期・現場代理人/主任技術者氏名・安全管理者氏名等。労働時間は規定なし
【No.55〜60 必須・全問解答】
問55: 4  施工体系図は建設業法24条の8に基づき下請負人の施工分担関係を表示するもの。品質・資材管理担当者を示すのは施工管理組織表。3の施工VE提案は通常の実務 問56: 3  航空法に基づく届出先は国土交通大臣(窓口は地方航空局長)。地方整備局長は道路・河川等の国交省地方機関で誤り 問57: 1  CP(①→③→④→⑥→⑦)上の作業はB4日+E2日+H6日+J5日=17日で全工期と一致。山崩し図の底辺はB・D・H・Jで、CP上のEでなくCP外のDが置かれており、「CP上の作業を底辺に置いた」は図と不一致で誤り。2は山崩しの定義上真、3は延べ4+12+12+8+4+6+6+30+8+15=105人、4はA+B+C=4+3+4=11人、5はF・G共に2人3日で入替影響なし 問58: 2  CP=A-B-D-F-I-J-L=4+4+5+7+4+5+3=32日(1は正)。⑧最早=21+? →⑤最早14、G完了=21、⑧最早=④13+F7+I4=24 → GのFF=24−21=3日で「1日」が誤り。⑧最遅=32−3−5=24(3は正) 問59: 3  分割搬入は物流上の事情であり、工場で行う絶縁耐力試験を省略する理由にはならない。現地据付後の試験は再組立て・接続後の追加確認であって、工場試験の代替ではないため。 問60: 4  日程の周知だけでは品質管理として不十分(品質基準・検査・是正の仕組みが必要)
【No.61〜67 必須・全問解答】 問61: 4  承諾図はメーカー決定後・施工段階の照合資料。着工時の検討事項としては時期が合わない 問62: 3  出来高ゼロでも生じる縦軸切片は固定原価。分岐点左は原価>出来高で損失、右は利益 問63: 1  ガントチャートは各作業の達成度は把握しやすいが、遅れが全体工期へ与える影響までは明確に示せないため。 問64: 4  JIS C 7612。特に指定のない場合の測定面は床上80±5cm。70cmは範囲外。和室座業は畳上40±5cmで1は正 問65: 1  安衛法別表・令6条。高圧活線近接作業は特別教育の対象であり作業主任者制度の対象外。2〜4は選任対象 問66: 2  安衛法60条・安衛則40条の職長教育は作業方法決定・配置/指導監督の方法/危険性等の調査/災害防止活動等。品質管理は含まれない。4は規定あり 問67: 3  安衛則344条。66kV超え77kV以下の接近限界距離は60cm。50cmは不足
【No.68〜76 9問中6問選択】 問68: 3  回転子挿入は固定子鉄心・コイルとの接触防止のため慎重に行う。「いっきに押し込む」は不適当 問69: 4 〔暫定〕 高圧受電設備規程では保守点検用通路の幅は0.8m以上が求められ、0.6mは不足と判定。扉面(操作面)1m以上(1)、隣接建築物から3m以上(2)、墜落防止さく1.1m以上→1.2m(3)は適合 問70: 1  延線用ワイヤロープは電線と同じより方向のものを用い、反対方向ではねじれやキンクを生じやすいため。 問71: 3  垂直のケーブルラックで支持間隔2mは大きすぎ、一般に1.5m以下程度で固定するため。 問72: 4  電技解釈163条。バスダクト工事は乾燥した場所に限る(屋外用バスダクト除く)。湿気の多い場所は不可。支持間隔3m(取扱者のみ出入りする垂直部は6m)は適合 問73: 2  この接地線の通し方では、ケーブル地絡時のシールド帰路電流がZCT内で打ち消し合い、GRが正常に検出できないため。 問74: 2  解釈基準上、ちょう架線の引張力に対する安全率は2.5以上。2.0は不足。支持点間隔60m以下(1)、本線トロリ線85mm²以上のみぞ付硬銅線(3)、偏位250mm以内(4)は適合 問75: 4  雷サージは両方向から侵入するため、SPDはカメラ側・監視装置側の両端に設置。「本体側のみ」が不適当 問76: 3  プーリングアイは延線(引入れ)用の金具で滑落防止の恒久固定には用いない。滑落防止はクリート等による固定
【No.77〜89 13問中10問選択】 問77: 1  建設業法施行規則26条。記載事項は現場所在地・契約年月日・注文者の許可番号・引渡年月日等。使用開始年月日は規定なし 問78: 2  専任義務は公共性のある工事で請負代金4,500万円(建築一式9,000万円)以上の場合。「額にかかわらず」が誤り。3は法26条3項ただし書(技士補配置による兼務)で正しい 問79: 2  建設業法24条の2。元請負人が工程の細目等を定めるときに意見をきく相手は下請負人。「工事監理者」の規定はない。1は法19条の2第1項で定めあり 問80: 4  電気関係報告規則3条。速報は事故を知った時から24時間以内。48時間は誤り。詳報30日以内は正 問81: 1  有線電気通信設備令。横断歩道橋の上の架空電線の高さは路面から3m以上。2.5mは不足。道路上5m以上(2)、他人の建造物との離隔30cm超(3)、高圧強電流ケーブルとの離隔40cm以上(4)は適合 問82: 3  温度ヒューズ・配線用遮断器(100A以下)・ケーブル(22mm²以下)は特定電気用品(菱形PSE)。ライティングダクトは特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE) 問83: 4  建築基準法2条。大規模の修繕とは建築物の「主要構造部」の一種以上について行う過半の修繕。建築設備は主要構造部ではない 問84: 1  建築士法3条。学校で延べ面積500m2超は一級建築士の独占業務。700m2の学校を二級建築士は設計・工事監理できない 問85: 4  消防法別表第一。第一石油類(非水溶性)200L、アルコール類400L、第二石油類(非水溶性)1000L、第三石油類(非水溶性)2000L。重油は第三石油類で2000Lが正しく、4000Lが誤り 問86: 1  安衛則2条。総括安全衛生管理者の選任報告先は所轄労働基準監督署長。都道府県知事は誤り。4は法16条の安全衛生責任者の職務で正しい 問87: 3  安衛則18条の8。店社安全衛生管理者の職務は巡視・実施状況把握・協議組織会議への随時参加等。作業間の連絡調整は統括安全衛生責任者側の統括管理事項 問88: 2  労基法15条・労基則5条。書面明示の絶対的明示事項は契約期間・就業場所・業務・労働時間・賃金・退職等。休職は相対的明示事項で書面義務なし 問89: 4  騒音規制法6条。特定施設の設置届は工事開始の30日前まで。14日前が誤り。3の特定建設作業の7日前届出(法14条)は正しい規定

 

 

・「今回の出題に関する感想を教えて」

今回の試験は、奇問は少ないが、曖昧な理解では取り切れない標準~やや実戦的な内容だった。

過去問型の基本問題を中心にしつつ、直近の法改正、隣接区分の数値を使った引っかけ、計算の最終処理、図表や電流経路の読解を組み合わせている。単純な暗記ではなく、知識を正確に区別し、その場で処理できるかを問う構成だった。

一方、No.55やNo.59のように、複数の選択肢に違和感があり、「最も不適当」の判断が出題者の主眼に左右される問題もあった。

総じて、

過去問知識を土台に、最新法令、数値区分、計算処理、実務的判断まで確認する試験

だったと評価できる。

 

 

・「二次試験の試験傾向の予想を教えて」

令和8年度・第二次検定の出題予想

予想の根拠は二段階で整理します。

  • 試験の構成:令和6・7年度の第二次検定の実物
  • 出題テーマの優先順位:今年の第一次検定の傾向

第一次の内容がそのまま第二次に出るとは限りませんが、準備するテーマを絞る材料には使えます。

全体構成

令和6・7年度と同じ構成の継続が有力です。

問題 予想形式 形式継続の確度
問1・2 与条件型の施工管理記述
問3 4作業程度から2つ選ぶ施工対策記述
問4 12用語程度から4つ選び、各2項目記述
問5 電気計算2問・五肢択一
問6 建設業法・電気事業法・五肢択一

旧来の、工事名・工期・立場などを書く経験記述は出ないと予想します。


問1・2:与条件型の施工管理記述

本命予想

令和6年度が工程・品質、令和7年度が安全中心だったため、令和8年度は工程管理または品質管理への回転をやや有力と見ます。

今年の第一次では、次の流れを問う問題が多く出ました。

施工計画 → 承諾 → 製作 → 工場検査 → 搬入 → 据付け → 現地試験 → 引渡し

そのため、題材の本命は次です。

  • 受変電設備や非常用発電設備の製作・検査・搬入・据付け
  • 承諾図や施工図の遅延を含む工程管理
  • 他工事との取合い調整
  • 工場検査と現地試験の品質管理
  • 稼働中施設での改修・停電切替え
  • 試運転、不具合是正、検査記録

答案では、一般論ではなく、

固有の問題 → 発生理由 → 具体的対策 → 確認方法

まで書かせる形式が有力です。


問3:指定作業の施工対策

令和6年度が安全、令和7年度が品質だったため、令和8年度は安全対策に戻る可能性をやや高く見ます。

今年の第一次では、感電・地絡・高圧施工関係が比較的多く出ました。

有力テーマ

  • 高圧停電作業
  • 活線近接作業
  • 検電・短絡接地
  • 仮設電源設備
  • ケーブル延線
  • 重量機器の搬入・揚重
  • 盤・機器の据付け
  • 接地工事

単に「保護具を着用する」と書くだけでは不足し、

  • 停電範囲の確認
  • 開閉器の施錠・表示
  • 検電と残留電荷の放電
  • 短絡接地
  • 作業区域の区画
  • 作業前確認と記録

など、電気工事固有の対策を書く必要があります。


問4:電気設備用語

12用語程度から4つを選び、各用語について2項目を書く形式の継続が有力です。

個別用語の山張りではなく、設備テーマ単位で準備します。直近に出た用語がそのまま再登場するとは限りません。

優先テーマ

  • 受変電設備・保護協調
  • 接地・地絡保護
  • SPD・雷保護
  • UPS・非常電源
  • 中央監視・電力管理
  • LAN・光通信
  • 自動火災報知設備
  • 系統連系・分散型電源

これに加えて、令和6・7年度では発変電・送電・鉄道系の比率が高かったため、保険として次のような分野を2テーマ程度準備します。

  • 発電方式
  • OPGWなどの送電設備
  • 地中送電
  • 電食防止
  • 鉄道信号・き電設備

各テーマについて、次の4項目から2つを書ける状態にします。

目的・原理・特徴・施工上の留意点


問5:電気計算

配電線路だけに限定されず、回路・電力・接地を含む標準計算2問が有力です。

有力範囲

  • 直列・並列回路
  • RLC回路
  • 単相・三相電力
  • 電圧降下
  • 力率改善
  • 接地・地絡時電圧
  • 変圧器容量

今年の第一次では、公式そのものよりも最後の処理で誤らせる問題が目立ちました。

特に確認する項目は、

  • 方向成分
  • 有効・皮相・無効電力
  • 力率
  • 三相の3倍または√3
  • 往復線路
  • 分流・分圧
  • 単位換算

です。

令和6年度第二次のRLC有効電力問題と、今年の第一次No.3はほぼ同型でした。したがって、今年誤った計算問題の解き直しは、第二次対策として直接有効です。


問6:法規

建設業法と電気事業法を中心とした穴埋め・五肢択一の継続が有力です。

建設業法

  • 請負契約
  • 下請代金・検査
  • 施工体制台帳・施工体系図
  • 主任技術者・監理技術者
  • 下請負人との協議
  • 工期、前払金、みなし規定

電気事業法

令和6年度は主任技術者、令和7年度は工事計画が出ているため、次も候補です。

  • 保安規程
  • 技術基準適合維持
  • 主任技術者
  • 工事計画届出
  • 事故報告

対策は、古典的な頻出条文を先に固め、改正で金額・期限・要件が変わった箇所だけを現行値に更新する形が妥当です。


最終予想

令和8年度第二次検定は、次の内容を中心とすると予想します。

  1. 製作・承諾・検査・搬入・据付け・試験を扱う工程/品質管理
  2. 稼働中施設や停電切替えを扱う施工管理
  3. 高圧停電・活線近接・感電防止などの安全対策
  4. 建築電気を中心に、発変電・送電も含む用語記述
  5. 回路・電力・接地の標準計算
  6. 建設業法と電気事業法

学習の柱は、次の4つで固定できます。

  • 与条件型記述
  • 用語テーマ10分野程度
  • 計算と検算の型
  • 建設業法・電気事業法

 

※第二次検定の予想について

この予想は、令和6・7年度の試験構成と今年の第一次検定の傾向から、AIが推定したものです。

第一次検定の解答試案とは異なり、答え合わせは第二次検定の試験当日までできません。直近の出題テーマの移り変わりが、今年も続く保証もありません。

予想は学習範囲を削るためではなく、準備の優先順位を決めるための参考に留め、工程管理・品質管理・安全管理のいずれが出題されても記述できる準備を基本としてください。

 

▼二次検定に向かう方へ